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「利尻島・礼文島」旅 その6(利尻島) 漁村風景とミルピス商店

2016年の利尻島・礼文島旅のレポート、第6回です。うみねこの着ぐるみを着て島を離れるフェリーを見送り、利尻島一周へと出かけます。見晴らしのいい場所から群青の海と裾野を広げる利尻富士、どちらも見ることができました。


北の漁村風景

富士野園地から島を一周する道路に戻って先に進むも、また脇道を見つけたので入ります。できるだけ海のそばに出てみたい。原付なら気の向くままに小道に入れます。

一見すると普通の住宅ですが、北の地の家らしく「玄関ポーチ」がどの家にも付いています。これがないと玄関が凍ったり冷気が入ってきたり、ないと困るもの。かなり古い家でも備えているので、やはり必須の構造なのでしょう。

冬の厳しい風雪に耐えてきた、いかにも北海道の漁村という建物が散在していたり、地面に網を広げている漁師さんの姿が見えます。

「この網は何に使うんですか?」

「これは昆布を干す網だよ。もうそろそろ昆布漁も終わり。秋になると昆布が枯れてくるからね」

北の海の風物詩、昆布漁も終わりとのこと。昆布を干す景色を見るには遅かったのでしょうか。少し残念。

さらに別の脇道に入ると、そこは吉永小百合主演の映画「北のカナリアたち」のロケ地の集落。

海岸沿いの集落の向こうには、海を隔てて礼文島。

ロケのセットがそのまま残されているかのような古い家屋。真冬の北の島は寒さが厳しいと聞きますが、雪の中に沈む集落の姿をこの目で見てみたい。

ほかにも、味のある建物や風景が広がります。

海に降りられるスロープがありました。

行ってみると、昆布が吊るされています。吊るして干すのもありなのか。すごくいい昆布の香りがします。お腹減ってきました。

沖には小舟。今季最後の昆布漁か、それともウニを獲っているのでしょうか。

北の島は冬が厳しいからか背の高い木はあまりなく、灌木がなだらかな野原のように広がっています。さえぎるもののない緑の野に木造の質素な家がぽつぽつとある光景は、一体いつから変わっていないのでしょう。

島の北側を過ぎ、道はやがて西側を回ります。利尻富士の山頂の雲がようやく取れてきたのもこのころ。

道沿いには、シーズン最後と思われる昆布が干されています。利尻らしい景色になんとか間に合ったようでした。


最果ての自家製乳酸飲料の店、ミルピス商店

島の西側の道を南に走っていると、手書き感あふれる「ミルピス」という看板が出ているのが見えてきました。

そういえば、利尻島には日本最北の乳酸飲料を作るお店があると聞いていました。そのお店でしょう。

ほんの少し脇道に入ると、やや年季の入った家の一階部分に入り口があるのが見えます。

中に入るとすぐに奥のカウンターにいたお母さんから声がかかります。

「ミルピスですか? 飲んでいきます?」

「あ、お願いします」と向こうのペースに飲まれながら返事をすると、すぐに奥の冷蔵庫から牛乳瓶に入った「ミルピス」を渡されます。350円也。店内のテーブルに座って、今では見かけることもなくなった牛乳瓶用栓抜きで開栓。

カルピスやピルクルを少し軽めにしたような味わいで、さらっと飲めます。色々なジュースもあるようで、そちらも気になります。

聞けば、もう50年以上営業しているそう。半世紀の間ここでミルピスを作っているのかあと、壁に所狭しと飾られた色紙やメニュー、写真を見ていてやや感傷的になりそうなところですが、このお母さんからの営業がすごくてそこまで浸れません(笑)

10本以上で発送できるとか、こうして飲むと美味しいとか、なかなか商売っ気にあふれています。でも愛想はとてもいい。普段だったらもうちょっとミルピスそのものや歴史なども伺うところですが、このPRっぷりを見ていると色々聞いているうちに買わないといけない空気になりそうで、飲み終わったらお礼を言ってお店を出ました。

ああいうお店、きっと面白いエピソードがたくさんあるんだろうなあと思うと、ちょっと惜しい気はします。(続きます)

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