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「利尻島・礼文島」旅 その12(礼文島) 有人離島最北端のスコトン岬で最果て感を味わう

2016年の利尻島・礼文島旅のレポート、第12回。旅の三日目、利尻島から礼文島へ渡り、泊まってみたかった星観荘さんに到着します。


まずは日本の有人離島で一般人が行ける最北端、スコトン岬へ

星観荘のミーティングルームでしばらく外を眺めていましたが、天候悪化で予定を繰り上げて明日帰ることにしたので、できるだけ島を見ておきたい。

まずは今窓から見えている岬、スコトン岬まで行くことにしました。

宿から原付だと一瞬とも言える距離。広い駐車場があり、そばにお土産屋兼カフェ「島の人 礼文島本店」があります。

横には、「最北限の公衆トイレ」まで。ひとまず駐車場に原付を停め、お土産屋の脇を通りスコトン岬へ。

舗装路が終わった先に遊歩道が伸びていて、そばに「利尻礼文サロベツ国立公園 礼文島スコトン岬」と書かれた大きな看板。道は緩やかな弧を描きながら下っていて、その先に見える広場がスコトン岬でしょう。

遊歩道に降りていくと、右手の崖下に建物。

なんと民宿だそうで、本当に海のそばというか逆に近すぎて大丈夫なのか心配になる立地です。星観荘もいい場所に建ってますが、ここもある意味絶景が見える場所に違いない。

そんなことを考えながら、スコトン岬に立ちます。人もほとんどおらず空が鈍色だからか、「最果て」にやってきた感覚が凄まじい。以前同じ最果て感を求めて本州最北端の青森県の大間まで行ったことがありましたが、GWでものすごい人でどこの竹下通りかと思ってがっかりしたのとは違って、本当に寂寥感が押し寄せてきます。脳内に演歌が流れてきそう。

スコトン岬から海を隔てた先に見える島は「海驢島(とどしま)」という無人島。

その名は明治期までトドの群生地だったために付けられた名前だそうですが現在はほとんどおらず、代わりにゴマフアザラシが回遊してくることが多いのだとか。この日は目を凝らしてもその姿は見られず。

灯台がぽつんと立っている姿が見えますが、かつては昆布やウニ漁の番屋が20軒ほどあったのだとか。渡ることができたら、かつての営みが見られるかもと思うと身悶えします。


スコトン岬のお土産屋「島の人」でお昼を

そういえば、お昼を食べていませんでした。星観荘のオーナーの彦さんや常連さんからは船泊地区にある「双葉食堂」を進められたのですが、お昼時にそこまで道を戻るのは時間がもったいなくて行かないことに。

時間もちょうどいいしとりあえずということで、このスコトン岬にあるお土産屋兼食堂の「島の人」で軽く何か食べることに。生ウニ丼やイクラ丼には心を惹かれたのですが、利尻島で高いウニ食べたしなあと思い、昆布ほっけ定食をチョイス。

ここの食堂スペースは、大きな窓からスコトン岬を一望できて実によいです。晴れてればもっと最高だったのですが。

注文したホッケ定食が運ばれてきてから「そういや、この旅では毎日なにかしらホッケ食べてるな・・・」と思いましたが、現地で食べるホッケは美味しいので良しとします。

付け合せで小皿に出された醤油は昆布の出汁が効いていて、ホッケをこれに付けて食べると味が完成します。なるほど、だからホッケは薄味なんですね。

それともうひとつ、付け合せで鮭を昆布で巻いたものがあるのですが、さっき店内でお土産として見かけたこれも、実に美味い。これだけでご飯がぺろりと行ける勢い。


須古頓神社

お昼を食べて終わって足を伸ばしたのは、この地区の名前を関する「須古頓神社」。なるほど、漢字を当てるとこう書くんですね。おそらくここも最北限の神社のはず。稲荷神と金毘羅神が祀られているそうです。

ちなみに「スコトン」の語源はアイヌ語で諸説あるらしく(元の音がはっきりしないため)、「シコツ・ウン」なら「大きな窪地のある」、ス・コタンなら「夏の集落」、シコトン・トマリなら「大谷のある入り江」という意味だそう。

須古頓神社のある辺りからは星観荘とその向こうのスコトン岬を一望できます。星観荘、本当に草原にポツンとある感じが実にいいですね。明日帰らなければいけないのが実にもったいない。(続きます)

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