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「隠岐諸島」旅 その10(海士町) あまんぼうから散骨島や海中を見て、隠岐牛ランチを堪能する

2016年の隠岐の旅、第十回です。海士町での二日目は、奈伎良比売神社への再訪から始まりました。自分の旅にしては珍しく予約したイベントが近づいています。


海中展望船あまんぼう

奈伎良比売神社の撮影に夢中になっていて、10時に予約したあまんぼうの時間をあやうく忘れるところでした。急いで港のキンニャモニャセンターに向かい、観光協会で受付を済ませます。

10時少し前にセンター目の前の港に停泊している海中展望船あまんぼうに乗り込み、出発を待ちます。

昨日レンズフィルターを外すのにペンチを貸してくれた観光協会スタッフの女性Kさんがガイドだったのですが、話し方もしっかりして声もよく通り、とても分かりやすかった。言っちゃ悪いですが地方に行くと適当なガイドもいるなか、素敵なガイドに会うと単純にうれしい。

あまんぼうは、上部が屋根付きのオープンデッキ、船体内に水中展望エリアがあって、海士町の海を水上と水中から眺めることができるもの。日本海側では初の半潜水型展望船、ということのようです。旅の最中、あまり遊覧船的なものには乗らないんですが、お手軽に海の中を覗けるというのに釣られて乗ってみることに。

菱浦港を出港したあまんぼうは、湾を抜け、海士町と西ノ島の間の瀬戸に出ます。

まず見えてきたのが無人島の「カズラ島」。ここは日本で唯一の散骨島。戸田葬祭サービス株式会社がカズラ島を買い取り、島内に自然散骨所が設けられているそう。環境や風評に配慮した散骨方式を自主規制として設けて運営しているのだとか。

船から「あそこがご先祖様の眠る島だよ」と手を合わせるのも、またいいのかもしれません。どれくらいの引き合いがあるのか、今までに何人くらいの方が葬られているのか、ちょっと気になります。

あまんぼうは、三郎岩のそばへと近づきます。昨日、宇受賀の海岸から見たものを今度は間近の海上から。大きな方から太郎、次郎、三郎、と名前が付いています。

その後はいよいよ船内のスペースに入り、海中展望の時間。

実際に船内を見てみるまでは「グラスボートに毛が生えた程度」と思っていましたが、なかなか近未来的な内装でしっかりとした窓と座るスペースが設けられていて、なかなかいい。

天気も良いので海中も明るく、ホンダワラがわさわさと生い茂る様子がよく見えます。

「ホンダワラはある程度伸びると切れて海中を漂いますので、季節によって海の見え方も違ってきます」

今は春なので伸びていく盛りなのでしょう。時折ホンダワラの間に見えるのはメバルでしょうか。この辺りの海が豊かなのが垣間見られました。ホンダワラ、食べたら美味しいのかなあなどと考えてたらあっという間。

あまんぼうの遊覧は時間にして45分ほど。菱浦港に戻ってきました。

島旅の時は実はあまり海で泳いだりしないのですが、海の中が見えるとまた違った印象を受けます。


島生まれ島育ち隠岐牛店で焼き肉ランチ

港に戻ったあとは、ターミナル内の「しゃん山」で「ふくぎちゃん」というフクギの粉末が入った焼き菓子とテイクアウトのコーヒーで休憩。

お昼まではまだ少し時間があるので、昨日訪れた宇受賀命神社と宇受賀港の船小屋を改めて撮影しに向かいます。その時の写真は第7、8回の記事に載せています。

天気がよく、撮影していてテンション上がりすぎて、あやうく予約していた隠岐牛のランチ時間に遅れそうになるほど。島で見つけた何気ない、でも素晴らしい景色を撮影しているときが一番「生きてる」という実感が湧きます。

海士町名産の隠岐牛が食べられるお店は、港のキンニャモニャセンターの目の前にあります。その名も「島生まれ島育ち隠岐牛店」。直球です。でもそれくらいの方がわかりやすい。

お店に入ると、モダンな落ち着いた内装で座敷のテーブルとカウンターがあり、そこそこの人数が入れます。

カウンターに座ってランチメニューの「隠岐牛三点盛り焼肉ランチ」を注文。1700円也。

この牛は、ここ海士町で生まれ育った未経産の黒毛和牛の雌、かつ4等級以上の格付のものを特に「隠岐牛」としてブランド認定。海に囲まれたミネラル豊富な飼料を食べ育った牛は、料理人にも認められているそうです。

運ばれてきた三点セットは、肩とモモ、バラ。すぐそこで育てられているので見るからに鮮度も抜群。期待が高まります。

焼きすぎないよう気をつけて、いただいてみると・・・柔らかく、でも見た目ほどしつこくなくて実に旨かった!

しかし、5月に入ったばかりなのに暑い。お店のおばちゃんも「暑いですね〜、今日は今年初めて冷房入れました」と笑ってました。

今日も無事ランチ難民になることなく美味いものが食べられたので、午後、まだ足を伸ばしていない島の南側に向かうことにします。(続きます)

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