「隠岐諸島」旅 その2(島後) GWなのに空港にタクシーがいない!
2016年GWの隠岐諸島旅、今回からレポートしていきます! 旅の始まりから無駄に細かくレポートしていくのがISLAND TRIP流です。
飛行機は遅れ、タクシーもいない
ほぼ始発で羽田空港へ向かいます。ゴールデンウィークが始まったばかりなので、朝早い時間にも関わらず空港はすでに混んでいました。荷物を預けるのにやたらと時間がかかり、飛行機に搭乗できたのはフライトぎりぎり。
米子鬼太郎空港への到着は8時10分が定刻ですが、GWの混雑のためか着いたのは8時25分。
「目玉の親父だ〜」
荷物受け取りのベルトコンベアーには目玉の親父のオブジェがあり、つかの間癒やされます。さすが、鬼太郎の名前を冠する空港。
そんな気分はあっという間に焦りに変わります。9時には七類港から船が出るのです。荷物を受け取り、空港の外に出たのが8時45分。バスはすでに出た後。ここでタクシーに乗ればぎりぎり間に合うはず。
「えええ......タクシー全然いない......」
空港のロータリーのタクシー乗り場には、タクシーを待つ人はいれども肝心のタクシーの姿はありません。
タクシー乗り場にあったタクシー会社の電話番号にかけてみるも、どこも「今出払ってて時間がかかる」という回答。思わず天を仰ぎます。
七類港9時発の船を逃すと、次は9時30分発。その時間もすぐにやってきそうです。
タクシー待ちの列を見ると、自分の前に若い女性二人、先頭にお姉様がた二人。それとなく話しを聞いていると、先頭のお姉様がたがすでにタクシー配車依頼をしているそうで、若い女性が相乗りできないか聞いていました。
便乗して乗せてもらえないか聞いたところ、なんとか5人乗れるとのことで、ありがたく同乗させてもらえることに。
やっとのことで、七類港到着
やっぱりぎりぎりで七類港に到着。普通なら初見のターミナルを探検するところですが、そんな時間もなく乗船券を買い、「フェリーくにが」に乗り込みます。
隠岐を行き来するフェリーは、便によって時計回り、反時計回りで隠岐の四つの島に停まり、また元の七類港に戻ってきます。
当初乗る予定だった9時発の「フェリーおき」だと、反時計回りに最大の島・島後の西郷港に11時25分に到着し、その後は海士町、西ノ島、知夫里島、そして七類港に戻ってきます。
今乗っている「フェリーくにが」は時計回りで、知夫里島、西ノ島、海士町、島後の順です。
そして僕のこの日の目的地は島後。当初予定11時25分着のところ、14時着です。2時間半のロス。そして、4時間半の船旅です。
「それでも、1日無駄にするよりはずっとマシだけどな」と、船のデッキで一息つきつつ笑います。
天気は最高、船にも乗れた。旅の滑り出しとしてはまずまずです。隠岐に行くときの知見としては、可能ならタクシーの予約をしておいたほうが安心できる、ということを学びました。これは帰りに生かされます。
フェリーくにがを探検
「さて、朝も食べてないし、まずは腹ごしらえだ。この船、食堂あるのかな」
安心したらお腹が減ってきたのに気が付きました。
そこそこの大きさもありそれなりの時間乗る船なので、食堂があるのではないか。期待を込めて船内に掲げられた案内図を見ます。
「4甲板にレストランの文字がある!!」と喜び勇んで行ってみると、そこにはただテーブル席が並んでいるだけのスペースでした。レストラン改め二等一般席(椅子席)になっている模様。
諦めて、案内カウンターのところにあった売店でバナナロールなる菓子パンとコーヒーを買います。バナナと名前はついていますが、甘いバタークリームが挟まったコッペパン。素朴な味わいが旅情を誘います。作っているのはこれから向かう道後のパン屋でした。
デッキに出て海を眺めながら朝食を食べていると、やがて船は最初の停泊地、知夫里島に近づいてきました。
島前の島々に泊まり、目的の島後まで
フェリーくにがは、定刻の11時30分に知夫里島の来居港に接岸。目を引くのは、船待合所の屋根に描かれた一反木綿。そう、空港もそうでしたが水木しげる縁の島根の島々にも、鬼太郎モチーフのものがあちこちにあるのでした。
さらに背後の山の登るループ橋にも目が行きます。すぐにでも登ってみたいところですが、知夫里島には、旅の最後に寄る予定。
船から結構な人が降り、すぐに船は離岸。次の港に向かいます。
30分ほどすると、お隣西ノ島の別府港に接岸。瓦葺きの立派なターミナルの二階へと降りるため、タラップが掛けられます。
ここでは建物の屋根ではなく、岸壁に直接一反木綿と目玉の親父が描かれています。西ノ島も旅の後半で寄ります。
西ノ島を出たところで、やっと二等座敷が空いたので寝転んで休憩することができました。
別府港を出た船は20分ほどで海士町(中ノ島)の菱浦港に到着。地域おこしの先進事例として近年注目を集めている島です。そのためなのか、ターミナルもなんだか小洒落ています。
停泊の様子をデッキから眺めていると、小さなカーフェリーが入港してきました。知夫里島〜西ノ島〜海士町、の島前エリアを行き来する内航船「フェリーどうぜん」です。オレンジと白のツートンカラーが可愛らしく、機会があれば乗ってみたい。が、旅の当時はこのフェリーどうぜんの時刻表の在り処がわかりづらく、旅程に組み込めませんでした。
海士町にも別れを告げ、ようやく目的地の島後へ向けて船は進みます。
途中、本来乗るはずだったフェリーおきとすれ違ったのはいい思い出。
11時25分に着く予定だったところ、14時に島後の西郷港に到着です。大きい島後を見て回るのに、2時間半のロスは痛い。
「今まで泊まってきた隠岐の港の中では一番都会だなあ」と船から見える港の雰囲気に思わず言葉が漏れます。(続きます)
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