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「青ヶ島」旅 その9 カルデラの内側を往く

連休は某有名な廃墟好きにはたまらない場所に行っていました。その話しはいずれこのブログでもしますね。どうも、いづやん(@izuyan)です。「青ヶ島」旅の第9回です。


池之沢今昔

平成流し坂トンネルを抜けて、カルデラ、つまり火口の内側に入りました。池之沢と呼ばれるエリアなのですが、1780年の天明の大噴火が起こるまで、ここに大小二つの水源となる池があったことに由来するそうです。

また、外輪山に囲まれて海からの風を防げること、火山由来の地熱を利用できることで、江戸時代まで生活の中心はここ池之沢にあったと言います。宿の人に聞いた話だと、電気が普及するまでは、夏はカルデラの外の台地(現在の集落)、冬はカルデラの内側、というように季節によって移り住んでいたこともあったそうです。


人っ子一人通らない道

トンネルからの下り坂を下りて、左に道を折れ、カルデラ内を一周する道路に入って時計回り歩きます。少し歩いて適当なところに座り、宿で作ってもらったおにぎりでお昼にします。

お昼を食べ終えて歩き始めます。大凸部から見えた青いハウスの中では教えてもらったとおり切葉を作っていますね。また、そこかしこで「青酎」用のサツマイモの畑もあります。

朝からすっきりしない空でしたが、とうとう降ってきました。見上げると昨日登った大凸部はあっという間に霧の中へ姿を消しています。やっぱり昨日のうちに行っておいて正解でした。それにしても、人も車も通りません。雨も降ってきてちょっとだけ心細くなります。

しばらく歩き続け、南から北に抜ける脇道に入ります。辺りはかなり鬱蒼とした森となってきました。大きなシダ科の植物、オオタニワタリが群生しているという珍しい光景も見られます。このオオタニワタリ、沖縄では天ぷらにして食べるそうですね。ちなみに県によっては絶滅危惧種に指定されています。

オオタニワタリの群生地を過ぎると、昔の島庁跡地の石垣も見られます。石垣の向こうにはざっと見た限りでは建物の跡は見当たりません。


謎の建造物・・・?

さらに歩いて行くと、森が開け、ブランコがぽつんとある不思議な光景が。学校でも公園でもないしここはなんだろう・・・。

あとで宿の人に聞いてみたところ、このブランコのある一帯はオオシマザクラが植わっているそうで、春はお花見をする場所なのだとか。その関係でブランコも立てられた、とのことです。でも何も事情を知らない人が森の中でいきなりブランコ見たら大抵はびっくりすると思うんですよね。

来た道を戻り、カルデラ内を一周する道路に出ます。内輪山の畝がよく見える場所に来たのですが、ぱっと見た限り、高いところと低いところの気の違いは分かりませんでした。あと思ったよりずっと斜面が急なので、ここで椿の実を採るの、一苦労だなあと思い至るわけです。(続きます)

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