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「青ヶ島」旅 その10 ひんぎゃの島

関東はすっかり秋の長雨の様相ですね。どうも、いづやん(@izuyan)です。「青ヶ島」旅の第10回です。カルデラの中を往く旅は続きます。

カルデラ内を一周する道路に戻って時計回りに歩き続けます。三宝港に出るトンネルが見えてきました。本当ならトンネルを抜けて港の様子をゆっくり見たいと出発時は思っていましたが、普段運動不足なのでこの時もうすでに疲労困憊で横目に見ながら先に行きます。


真夏なのに蒸気が見える・・・

トンネルを過ぎると土がむき出しの斜面が続く様子が見られますが、そこから間断なく蒸気が湧いているのが見えます。池之沢噴気口群です。島ではこの噴気口のことを「ひんぎゃ」と呼ぶそうです。冬のさなかに白い蒸気が見えるならよくあると言えますが、真夏にこれだけの蒸気がしっかり見えるということは、かなりの熱さに違いないです。触った斜面の土も温かかったです。


結構しっかりなキャンプ場

しばらく歩くと、ふれあいサウナの標識が見えてきます。その道に入るとキャンプ場がありました。テントサイトは雑草こそ生えていますがしっかりしているし、立派なかまど、炊事場などもありました。

確かキャンプ場は水はないと各種ガイドには書いてあったのですが、炊事場にはちゃんと水道がありました。ただし飲めないと注意書きがあったのでおそらく雨水を溜めたものでしょう。なぜか真新しいボールと鍋、タオルが置かれていました。周囲には人はなし。誰かの忘れ物でしょうか。

トイレも水洗、トイレットペーパーまで常備です。キャンプ場があると聞いてはいましたが、ここまでしっかりしているとは思ってませんでした。飲み水は集落から持ってくる必要はありますが、結構快適にキャンプできそうです。ちなみに無料です。

あとで調べたら役場で利用の申請が必要のようですね。水は役場前の水道で汲み出しOKだそうです。


地熱を利用した便利器具!

キャンプ場の少し先に、休憩所とふれあいサウナの建物が見えてきます。休憩所の脇にかまどのようなものがあります。これ、さっき見た噴気口群の蒸気を利用して調理する「地熱釜」なのです。

入り口を覗くと間断なく蒸気が立ち上っています。中に食べ物を入れて、そばに置かれてる鉄板で蓋をしてしばらくするとアツアツに蒸されて出来上がり!という寸法です。僕も色んなキャンプ場を見てきていますが、地熱の蒸気を利用した釜があるのはここ青ヶ島くらいじゃないですかね。

目的地のふれあいサウナはすぐそこですが、その手前にも先ほどのとは違う形の地熱釜があります。こちらは小さめ。コンクリの流しのような台の中に並んでいて、蓋は上にあります。蓋をあけると、金属の網カゴが入っています。

カゴを取り出して、ここに今朝宿に人にもらった生のじゃがいもと玉子を入れます。再度カゴを戻して蓋をして、そばに置かれている石で蓋に重しをして、台の下にあるバルブをひねります。

バルブをひねると「ゴーッ」という音を立てて勢い良く蒸気が出ます。あとは、向こうに見えるサウナに入ってる間に出来上がり!という塩梅です。今から楽しみです!(続きます)

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