「青ヶ島」旅 その12 誘われるままあちこちへ
旅を印象深くすることって、旅先でのちょっとした会話や出会いと信じて止まない今日この頃です。どうも、いづやん(@izuyan)です。「青ヶ島」旅の第12回、島に来て三日目です。今回はそんな、旅先での出会いのお話です。
想定の範囲内です!
まず当時のこの日最初のツイートを御覧ください。
今日の定期船運休\(^o^)/
— izuyan (@izuyan) July 29, 2010
ええ、実はお気づきかもしれませんが、青ヶ島に到着した翌日から定期船は欠航していたのです。それは船で八丈島に戻るつもりだったこの日も変わらず、海況が回復することはなかったわけです。僕にとっての定例イベント「島に行くと天候が悪化して島から出られなくなりそうになる」というやつの発生です。
とりあえず明後日の旅最終日の5日目にヘリを予約はしています。でも、自分の中での気持ちは、旅の4、5日目は八丈島でのんびりする方向で完全に固まっていましたので、ややあせりにも似た気分になってきました。
「なんとか今日か明日に八丈島に戻れないだろうか」
島旅はある程度慣れているつもりですが、「帰れないかも」と思うとやはり不安になるものです。すぐに帰りのヘリを予約している東邦航空に電話します。
「明日なら一人空きがありますよ?」電話口の女性は言いました。マジで!? 平日だから? もちろん二つ返事で予約を変えてもらいます。青ヶ島の滞在は一日延長になりましたが、最終日に島を出るというリスクは回避することができました。これは精神的に大きい。
ところで、宿の朝食が日に30分ずつ遅れています。島時間ですかね。ま、お客は僕だけですしね。朝食を食べていると玄関にいた宿の犬とたまに目が合います。外は雨。時折強くなったりしています。形のはっきりわかる霧が風に流されていく様子も見えます。午前中は雨が強かったせいもあって部屋でゴロゴロしていました。
青ヶ島のテレビは11チャンネルをつけると三宝港のライブ映像が延々流れています。見ると波をかぶりまくっていて、素人目にも船の接岸は無理でしょう。青ヶ島が行きづらく帰りづらい島、というのを思い出します。
誘われるまま郵便局へ
雨でやることがなさそうにしていると、宿の人が役場の隣に図書館があって島の資料なんかを見ることができると教えてくれました。
昼過ぎ、雨の止み間を狙って郵便局へ向かいます。昨晩、夕飯時にそこで働いている方に誘われたので暇つぶしがてらに行きます。
昨日の方がいたのでお話しを聞いたらなんと局長さん。青ヶ島のポストカードを買って消印を押してもらいました。色々話をしていると、島唯一の商店、初日に行った十一屋酒店のお母さんがやってきて話しに加わってきました。後でお店にお土産買いに行きますと言ったら「じゃあ車で来てるから乗ってきなさい! お茶くらいごちそうするから!」と言われ、歩いて5分もかからないところを車で連れて行ってもらうことに。雨も降っていたし、助かりました。
世界的な話しを、ベンチに居ながらにして
十一屋酒店さんは、入り口を入ると右手が色んな品物の並ぶ棚、左手が飲み物の並ぶ冷蔵庫とテーブル、ベンチがあります。そのベンチに座って、お店の売り物の缶コーヒーと月餅をごちそうになって色んな話しを聞かせてもらいました。他にお客はなし。
東海大学の地質研究とか海洋学研究をしている先生がよくくるとか、そのベンチには鉄腕DASHのソーラーカーで島に来たTOKIOの山口や城島なんかも座ったとか、青ヶ島を舞台にした映画を撮影に来た仲里依紗も座ったとか。
「世界的な火山の研究を、このベンチに座りながら私は聞けるのよ?(笑)」なんてお母さんは笑っていました。
息子さんたちは内地で音楽活動をしていて、よく店を手伝いに島に帰ってくるとか、お店で売っているお土産は実はほとんど八丈島でも売られているけど、無番地Tシャツだけはここでしか買えないのだそう。もちろん島Tシャツ好きとしては一枚買わせてもらいました。
島の焼酎「青酎」は、合資会社にまとまった醸造樽があるが、麹は所有している人ごとに6種類あり、それぞれ少しずつ味が違うそうで、これも青ヶ島よりも八丈島で買う方が手に入りやすい。八丈島では磯崎商店さんがかなりの品揃えなので、買うならそこに行った方がいいよ、と教わります。青ヶ島の宿ではその宿が作っている(持っている麹の)青酎のみ買えるそう。最近では、全て島の原料で作った「伝承」という少し高級な青酎もあるとか。
結構な時間話し込んで、このあとどうするのかと聞かれたので図書館に行きますと言うと、これまた歩いて5分のところを車で図書館まで送ってもらいました。(続きます)
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