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僕の人生を変えた3つの島

大変ご無沙汰しております、いづやんです。個人的なことやら仕事で忙殺されておりました。またゆるゆると更新していきたいと思います。

さて、「有人国境離島法」の成立、施行もあり、気がつくと離島・島旅ブームみたいな空気を感じますね。テレビでも色んな島の様子が放映され、書店でも雑誌を中心に島特集が組まれています。

ネットでも「絶景に出会える島10選」とか「キャンプに最適な5つの島」なんてランキング記事もよく見かけるようになりました。

島旅を始めた20年以上前には考えられなかった盛り上がりを見せていて(昭和40年代の離島ブームはさすがに体験していませんし)、島旅研究家としても嬉しい限りです。正直このブームに乗っかりたい。どこかの雑誌で記事、書かせてください。

僕も「◯◯な島ベスト10」!とぶちあげようと思って、書き始めたわけですが、このブログでそれはちょっと違うだろう、ここは僕の島への想いを晒す場所だろう、ということで、「みんなが知りたいベスト◯◯」ではなく、「僕の人生を変えた島」のお話をしたいと思います。

よく「旅をすると人生が変わる」という話しを聞くことがありますが、僕にもそんな転機となった島があります。どれか一つに行っていなくても今の僕はなかったと言える、そんな島々が。


見るものすべてが日本離れしていた「小笠原」

大学生の頃までの僕はなぜか「旅」というものにまったく魅力を感じていませんでした。今思えば本当にもったいないことをしていました。一番時間が取れる時期なのに・・・。

そんな僕が大学4年の夏前に、北千住の本屋で見つけた「イルカと泳ごう〜LET'S SWIM WITH DOLPHINS」。そこには野生のイルカと泳げる場所としてハワイやバハマなど海外のスポットの他に、日本の小笠原のことが詳しく書かれていました。

「日本で野生のイルカと泳げる場所があるんだ!」

と衝撃を受けたのを覚えています。20年前、インターネットもまだ一般的でなかった時に、それは遠い場所の出来事だと思っていたのです。

その本にすっかり感化された僕は、一人旅も、もちろん島旅の経験もないのにいきなり小笠原に行くことを決意。

就職活動が終わった大学4年の9月に、初代おがさわら丸に乗り込み、28時間30分の船旅を経て、父島に到着。

「どうせ行くなら一番遠いところに行ってみよう」という今も持ち続けている悪癖を発揮し、父島到着後すぐさま「ははじま丸」に乗り換えさらに南の母島へ渡り、生まれて初めての島旅のスタートを切ったのでした。

見たこともない青い海と空、日本とは思えない森、テレビでしか見たことない熱帯の魚たち、内地とは全く違う強い日差し、親切な島人、最果ての地まで来てしまうような面白い旅人たち。その全てが僕を魅了しました。(写真が古いのはご愛嬌)

元々は2週間ほどの旅程でしたが、旅の最後の方に台風がふたつ連続で島を直撃しておがさわら丸が丸々1便欠航、旅程が三週間になったのもいい思い出です。

主たる目的だったドルフィンスイムは、旅の始まりから3週間たち、その台風が過ぎた後にようやく経験できました。それも、父島の周辺ではなく、父島列島の北に位置する聟島列島の聟島、通称ケータ島周辺へ行くツアーに参加することができました。

あまりにも日常と違った旅だったこともあり、旅から戻ってきた後、大学で会った友人たちを捕まえては長々と旅の話をして煙たがられもしました。

その後すっかり小笠原にハマってしまい、その半年後に一人でまた小笠原に行くことにしましたが、その時の小笠原旅を通してできた友人たちは今でも付き合いがあります。

そんな小笠原への旅は、「旅そのものの面白さ」「目を見張る景色が日本にもある」「旅先で出会う人は面白い」ということを教えてくれました。

小笠原は、「島」という旅先と面白さの発見、その後の僕の趣味や仕事などに多大な影響を与えてくれる友人たちとの出会い、という人生を変えるきっかけをくれたのです。


今や世界中から注目を集める、島旅好き憧れの島「青ヶ島」

大学卒業後も数回小笠原通いをしていた僕は、ある時小笠原で繋がった友人たちと原付をフェリーに乗せて伊豆大島にキャンプに行きました。

アクセスはいいのに海も山も素晴らしく、裏砂漠の雄大さに心を打たれ、「伊豆の島々も面白いな」と感じた僕は、行きづらい小笠原に固執するのではなく、伊豆諸島をまず全て回ってみようと思いたち、年に1度ほどの緩やかなペースで巡り始めました。

伊豆諸島の有人島は全部で9島。大島、神津島、八丈島、三宅島、神津島(二度目)、利島、と巡っていきます。

当時観光的なアピールを全くしていなかった利島に行けたのが、伊豆諸島巡りの心理的な負担の軽減になり(当時利島は仕事や釣りでもないのに行く人が極端に少なかった)、行きづらさでは利島の上を行く青ヶ島にも行こう、という気になれたのでした。

青ヶ島の旅の顛末はブログのレポートを読んでもらうとして、島旅好きの中でも「行きづらい島」としてある種憧れを持って語られる青ヶ島。

この旅でも色々な人との出会いがあり、忘れられない旅となりました。

でも、この旅は帰ってきてからが本番とも言えるものでした。

青ヶ島で撮った写真を「Flickr」という写真共有サービスにアップすることで、海外からアクセスが殺到し、問い合わせがたくさん来たり、雑誌や教科書に僕の撮った写真が載ることにもなりました。

僕はWeb関連の仕事をしていますが、日本の小さな島へ旅した出来事が世界中から注目されたこれらの顛末で、久しぶりに「Web、インターネットってやっぱり面白いな」と感動したのを覚えています。

そこで立ち上げたのがこのブログ「ISLAND TRIP」なのです。こんな島の旅でも見てくれる人がいるなら発信をしてみよう、というわけです。

青ヶ島に行ったことで、島の情報発信をしようという人生の転機を捉えることができた、というのは少々大げさでしょうか。それでも、ブログを通して島旅や人との繋がりも爆発的に増えていったことは事実です。

お店紹介記事を書かせてもらってから繋がりができた、青ヶ島出身のご主人が切り盛りしている西新宿「青ヶ島屋」さんの存在も、その後の僕の島旅人生と切り離すことはできません。いつもありがとうございます。


自然、人、文化、すべてが面白かった「五島」

小笠原、青ヶ島ときて、三つ目の人生を変えた島は「五島」。

五島はたくさんの島があるじゃないか、というツッコミは置いておいて、このブログを開始してからしばらくすると、「島旅を詳細にレポートしている人」ということで、人を紹介してもらえるようになってきました。

友人の勤める会社に在籍されている五島出身の方を紹介してもらったのはそんな流れの一つでした。

その方からさらに五島繋がりで色々な方を紹介していただき、ますます五島行きの機運が自分の中で高まり、五島南端の福江島からスタートして北に位置する小値賀島まで一週間かけて旅しました。

その旅でも、島々によって違う文化や言葉、会う人会う人に親切にしていただいたり、と一週間が短く感じるほど充実していました。

海を望むよい場所に教会が佇む姿が見られるのは五島ならでは。今でも脳裏に鮮烈に甦ってきます。東京でも食べられる魚なのに、まるで別物を食べているかのような美味さに感動したりもしました。知れば知るほど興味深い歴史にも惹かれました。

毎日色んな人に出会い、時には数時間もその言葉に耳を傾けることもある、「話しを聞く旅」でもありました。

あまりにも毎日印象的な出来事が続いたため、五島の島旅レポートは30回を超えてしまうほど。

五島の旅はレポートを丁寧に書くことで、旅から帰ってきてもその島との繋がりを深めることができたり、人との繋がりが自分にとってまた新たな活動につながっていく、という人生の転機を与えてくれました。

前述の五島出身の方経由でアイランダーのトークセッションに出させていただいたことなどは、その最たる例ですね。ありがたいことです。


島は人なり。

ここまで書いてきて「人生が変わった島」というのは、美しい景色や非日常の体験もあるでしょうが、取りも直さず「自分の人生を変えるような出会いがあった島」ということが言えることに気が付きました。

最近よく島旅好きの友人と会うと各々口に上るのは「やっぱり島は人だよね」というキーワード。

旅をして印象に残る島や、また訪れたくなる島というのは、結局は仲良くなった人や魅力的な人がそこにいるのが大きいのではないか。

僕にとっての「人生を変えた島」というのは、島で出会った人たちを通して、自分が変わったり成長できた島、ではないかと思うのです。

まさに、島は人なり、ですね。

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