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「忽那諸島」旅 その13(津和地島) 亀川旅館は魚の扱いにもこだわった料理自慢の宿だった

週末からトカラ旅の予定なのですが、どうも次の台風が来そうな予報が...。どうも、いづやん(@izuyan)です。

忽那諸島旅の第十三回をお送りします。怒和島でネコと路地を堪能したあとは、旅の二泊目の宿を取る予定となる津和地島(つわじじま)へ。


旅の二泊目は、料理自慢の宿へ

睦月島、野忽那島、中島、怒和島、と続いた忽那諸島の旅も、二日目の夜に差し掛かろうとしていました。

高速船で怒和島から津和地島へと移動し、ぼんやりとしていたのでここが終点と勘違いして船を降りそこねそうになりつつも、無事上陸。

港の回りの家になぜか四角いコンクリート製のものが多いのを不思議がりながら、歩いて今日の宿の「亀川旅館」さんへ。

引き戸の玄関の前になぜか傘立てが置いてあるところを
「こうしないとネコが勝手に戸を開けて入ってくるんですよ」とは女将さんの弁。

通された部屋はこぢんまりしつつも綺麗なものでした。風呂にゆっくり浸かり、楽しみにしていた夕飯の席へ。


亀川旅館さんのウワサに違わぬ料理の数々

ここ亀川旅館さんは料理自慢で知られる宿だそうで、瀬戸内で穫れる海の幸が堪能できるとあって、わざわざ遠方からこの宿に来る人もいるのだとか。

あとで宿のご主人に聞いたところ、忽那諸島の主島である中島でも食べられないものがあるから、とわざわざ船で来て宿で昼食を食べて帰る人もいるそうです。

テーブルに並べられたのは地物の海の幸の数々!

小鉢に盛られた不思議なつぶつぶの塊は、普通は市場に出回らない、タコが蛸壺に産み付けたところを取った「タコの卵」だそうです。確かにこれは珍しい。

サザエとアオリイカとお刺身もコリコリと歯ざわりが実に美味しい。

津和地の海で育った小ぶりのカキを卵とじにしたもの。旨味がぎゅっと詰まってます。

茹でられたサザエもあり、また違った味を楽しめます。

瀬戸内と言えばタイ! ほんのりピンク色がかった新鮮でぷりぷりした歯ごたえと味わいに酒が進みます。タイってもっとそっけないと勝手に思ってたのですが、これは旨味がすごかったです。

こちらはナマコの酢の物。「あ、冷蔵庫に入れて忘れてた!」って後から女将さんが出してくれました(笑)

焼いたハマチもこの身の厚さで、ほくほくでした。

食事をする広間でひとりでうまいうまいと食べていてふと思ったのですが、こんな年末の時期、一人客のためにこんなに新鮮な海の幸を用意できるものでしょうか。

特にお刺身の鮮度はそこまで舌の感度が高くない僕でもわかるほどです。


漁をして、締め方にもこだわっているからこそできる料理

宿滞在中に、ご主人に料理について伺う機会がありました。

「今はLCCが松山に就航したから、一人旅の人が増えてるんですよ」
「でも僕みたいにオフシーズンに一人客だと出す料理に困ったりしませんか」
「お一人のときでも変わらず美味しいものが出せるのは、うちが漁師をしているからですね」

昔はタコ漁をメインにしていたこともあるそうですが、今はハマチやタイの一本釣りが一番だそうです。

「網で捕ると暴れて傷がつくし、魚の温度が上がって鮮度にも影響するんです」

多島海の複雑な潮流で身が締まったものを一本釣り、その傷がなく綺麗なタイやハマチは生簀で管理して、宿泊客がいる時に水揚げ。さらに鮮度を保つため、締め方も工夫しているそうです。

なるほど、だからこんなぷりぷりのタイが一人客の時でも食べられるのか・・・。

「本島(中島のこと)では食べられないものもあるから、と船で食事だけしにくるお客さんもいるんですよ」

確かにそれだけの価値がある料理です。

ちなみに亀川旅館さんは通常は一泊7500円。追加料金でお造り盛り合わせなんかもできるそうです。

亀川旅館さんのサイトを確認すると、さらに色々なものが季節によって食べられるみたいですね。春は、メバル、タイ、アジ。夏はタコ、秋と冬はハマチなどなど。一度だけでなく何度も訪れてその時の旬を味わってみたいものです。

サイトには情報は書いてありますが、実際に島に足を運んで食べてみて初めて分かるものもあります。もちろん獲った人のお話が聞ければ最高。ミカンに魚。今回はそんな旅のようです。(続きます)

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