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「与那国島」旅 その15 島で暮らす人の話は何にも代え難い

旅の終わりはいつも切ないものです。どうも、いづやん(@izuyan)です。

与那国島旅の最終回、第十五回をお送りします。与那国島の豊年祭の空気に触れながら、旅をする時の心構えみたいなものに思いを馳せていましたが、気がつけば与那国島での旅ももうあとわずかとなっていました。


祭りは続く

豊年祭はまだ続いていましたが、朝早くから暑い中島巡りをして体力はすでに限界を迎えていたので、後ろ髪を引かれながらも宿に戻ります。

宿は二階の部屋でしたが、同じ階の人たちは今日の便で皆島を離れたようで、夕方になっても静かなまま。シャワーを浴びて一息つきます。さっぱりしてからベッドに寝転がり、窓を開けると未だ続く豊年祭の三線と歌声、太鼓の音が聞こえてきます。横になっていてもここが沖縄であることを感じさせてくれて、自然と顔がほころびます。

いつのまにかうとうとして、気がつくと時計は18時。お祭りの音は止んでいました。


黄昏時の逍遥

体は思いのほかくたびれていたのですが、明日の午前中の便で島を離れるとあって、名残惜しさから起き上がってカメラを手に取り、集落を散歩します。

時間は夕飯時。どこからともなくいい匂いが漂ってきます。

祖納で一番大きな商店。聞き間違いでなければ夜22時までやってるとか。離島で22時まで営業してるって破格ですよ。八重山の島を全て回ったことのある友人にこのことを話したら衝撃を受けてました。


島で暮らす人の話は面白い

ひとしきり集落の写真を撮って宿に戻り、夕飯に。今日も豪勢です。

この日の食堂には、僕が宿に来た時からいる常連のおじさん一人と、宿のご主人さんと奥さんだけ。飲みます?と聞かれたので二つ返事でお願いしたら、一杯目のオリオンの後は、なみなみと注がれた泡盛。

それを片手に島での暮らしや民宿業そのものの話しで盛り上がります。

与那国島は冬場も雨が多く湿度も結構すごくて、ポテトチップスの袋を開けると半日もしないうちに湿気てくるそう。

夏場は記事に書いた通りの真っ青な海と空を堪能できますが、冬場も同じかそれ以上にダイバーのお客さんが多いんだとか。海底遺跡も冬の方が風向きがいいと言っていたしね。

この宿「旅の館 阿壇」さんの夕飯のシステムは非常に画期的で感動すら覚えたのだけれど、やはり大人数のお客さんが泊まっている時はキッチンは大変なことになるそうで、それでもやっぱり温かいものを出したいという心意気や本当に頭が下がるばかり。

その他、○天トラベルと宿の関係や、そういったシステムを利用している宿でもやり方次第ではハイシーズンでも予約が取りやすかったりするといった裏技なんかも教えてもらいました。

気がつくと21時を回り、夜の部もあると聞いていた豊年祭もどうやらすっかりお開きになってしまっていて、少し残念。そうは言っても宿で聞く島の人の話はそれと比べても甲乙つけがたい魅力ではあります。


島旅の予定は流動的に

翌朝、島を離れる日です。台風が近づいてきているので悩んだ末、本当は与那国島から石垣島に移って、そのまま竹富島に渡り一泊する予定でしたが明後日には台風の影響が出そうだと判断、石垣島からすぐに那覇まで戻ることにしました。

朝食前に散歩に出たら5分でスコールに遭い、慌てて戻ってきたらまた青空が広がるというこの天候も慣れました。

朝食後、飛行機の出る11時まで宿の周囲をぶらぶら。本当に名残惜しいです。これはどの島に行っても毎回感じますが、与那国島でも同じです。いや、いつも以上に心残りですね。

日本の最西端を肌で感じるためにやってきた与那国島でしたが、「国境」はあまりにもさりげなくて、そのかわり絵に描いたような絶景や島の暮らしを垣間見ることができた、そんな旅でした。今回見られなかったもの体験できなかったものがたくさんあるので、また必ず来ようと誓い、初めての八重山の島を後にしたのでした。(与那国島旅・了)

旅の館「阿檀」 <与那国島>
与那国島の宿、「阿檀」さんは、島中央の一番大きな祖納地区にあります。海からも近いし商店もそばにあるので便利です。もちろん食事は記事に書いた通り、美味しいですよ。
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