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「利島」旅 その3 かつてない快適な船旅

島旅は交通手段が限られているため、「とりあえず島に渡れればいい」という考えも僕には分かります。それでも少しでもいい旅にしたいですよね。どうも、いづやん(@izuyan)です。

僕を含めた四人の愉快な(?)仲間が利島を目指す旅、三回目をお送りします。


船旅はヒエラルキーである

前回、東海汽船の大型客船にはいくつかの船室のグレードがあるとお伝えしました。お金を払えばより快適な船旅が楽しめる、まさにヒエラルキーです。

二等和室と二等座席は、一番安いこともあってすぐに予約が埋まります。加えて、広いスペースで色々な層のお客さんが乗っていますので、出港後に早々に船内の消灯時間(23〜24時くらい)になってもざわついていたりします。

僕は眠れないのは嫌なので、二段ベッドをカーテンで仕切りプライベートスペースも確保できる「特二等」船室をよく利用します。壁に電源のコンセントがあったりしてちょっと便利だったりします。基本寝るための空間、という雰囲気を醸し出しているのか、この特二等船室内で遅くまで話す人はほとんどいません。


かつてない豪華な船旅

そんな船旅に大事な要素の船室。実は今回、とあるつてで船室をいつもより良いものにしてもらうことができました。なんと、特一等船室です! これには僕、めちゃめちゃ興奮しましたね。

このさるびあ丸には何度も乗ったことがありますが、利用したことのある船室は、二等座席、二等和室、特二等、一等、です。今回初めて特一等にお邪魔しましたが、すごいです。ちょっとしたホテルの部屋と変わらない。

特一等、特等の船室は5層ある船室の一番上、Aデッキです。船室の区画に入る入口にはその船室を予約している人以外立ち入らないように書かれた注意書きと、仕切りのロープが渡してあります。

それを外して廊下の奥に入り、今回泊まる部屋の扉を開けると、部屋の左右に据え付けられた二段ベッドが二つ。そう、特一等は四人部屋なのです。

扉のすぐ左には洗面台、タオルや歯ブラシが入ったアメニティセットが二つありました。右にはクローゼットがあり、浴衣が! この船、浴衣なんてあったんだ・・・旅館か・・・(笑) ただし、そばの注意書きに「浴衣で部屋の外を出歩かないように」とありました。

コーフンして写真撮りまくります。

浴衣もあります。

ソファにテーブルまであります(散らかってるけど)。テーブルの対面には液晶テレビもありました。ただ、沖を航行中はほぼ何も映らないですが・・・

ベッドにちゃんとマットレスが敷いてあり、掛け布団があります。二等や特二等の寝床は、カーペット敷きとは言え普通の床です。二等の枕は断面が四角いハイチュウみたいな形のものですが、特一等になるとちゃんとした枕です。すばらしい・・・。

興奮しながら写真撮ってたら、友人にテンション高すぎ!くらいなことまで言われました。いや、興奮するでしょうこれ!

もう一つ特一等らしい設備が、船内放送のボリュームをこの部屋独自に調整できることが可能、ということでしょうか。伊豆諸島を巡る船は、最初の島に着くのが朝の5、6時と結構早いのですが、そこで降りようが降りまいが必ず船内放送の到着のアナウンスで起こされます。結構なボリュームです。それがこの特一等では無しにできるのです。

・・・実際は二つの目の島、利島に6時30分に着くので、ボリュームを落とすなんてもってのほかですけどね。乗り過ごしてしまいます。


快適すぎた船旅

特一等の快適なベッドに潜り込み、寝るのが惜しいと思いつつも就寝します。Aデッキは船の高いところにあるので揺れるかと思ったですが、これが不思議と揺れを感じない。船のエンジンからも遠いところなので実に静かで、「こんなに快適な船旅したらダメ人間になってしまう」と心配になるくらいでした。

さるびあ丸は、4時50分に最初の寄港地、伊豆大島に到着します。大島では結構な数の人が船を降りていきます。

次の目的地、僕らが降りる利島まではあと1時間半くらいはありますので、もう一度ベッドに戻ります。

次にふっと気がついた時には、利島に着く旨をアナウンスする船内放送。窓の外を見るとすぐそこに利島の姿が! え、直前すぎる!

慌てて荷物をまとめて下船の準備をします。心配していた接岸も問題なく完了、下船します。

快適な船旅を終えて、無事、僕にとっては4年ぶりの利島に到着しました! 綺麗な山容の宮塚山がお出迎えです。このあと港で宿の車に乗って宿まで移動します。(続きます)

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