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「利島」旅 その10 島旅は目の前に来たものに乗れ!

旅の終わりはいつも寂しいものです。どうも、いづやん(@izuyan)です。

利島旅もいよいよ最後、島を後にします。


「目の前に来たものに乗れ」

翌日。あっという間に利島を離れる日です。

当初の予定では、11時50分発の定期船に乗ることになっていましたが、風がだんだん強くなっているので昼の便は島に接岸しないかもしれないとのことで、早起きして朝6時半に着く便に乗ろう、ということになりました。

つまり、終点の神津島まで行って戻ってくる船に普通通り乗るのではなく、終点に行く途中のに乗ってしまおう、もしそれも接岸しなかったら、宿の漁船で大きな港のあるお隣の大島か新島に連れて行ってもらって、そこで定期船に乗ろう、という手はずです。利島では接岸しなくても、港が大きいところなら泊まるからそこで乗る、という塩梅です。

誰が言ったか知りませんが、伊豆諸島を旅しているとちょくちょく聞く格言(?)に「目の前に来たものに乗れ」というのがあります。

天候が悪くなってきたら、もたもたせずに一番最初に来たものに乗らないと島から出られなくなる、ということですね。これは本当にその通りで、天候が悪くなってきてまずいと感じたらすぐ動くのが伊豆諸島の島旅の鉄則なのです。


帰りはのんびり12時間の船旅

起きて外を見るとやはり風が強くなってきています。予定通り朝の便に乗ることにします。港まで車で送ってもらうと、朝焼けの中、遠くに富士山も見えました。島の朝はいつも清々しいですね。

6時半、船がやってきました。・・・すっごい揺れてる(笑) 朝乗ることにして正解だったようです。

まだ朝焼けも残る中船は予定通り接岸、乗り込みます。18時前に竹芝桟橋に到着するので、12時間(!)の船旅ですね。ま、そんな日があってもいいでしょう。

荷物を席のそばに置いて、レストランで朝食をとったり、デッキに出て海を眺めたりします。こののんびりした船旅、大好きなんですよね。

船は、新島、式根島、終点の神津島に順に停まります。

神津島に停泊中、港の様子や山を眺めると、過去に二度行っているのにその場で船を降りたくなって仕方がありませんでした。神津島もいいところなんですよホントに。

船は神津島を出港、元来た航路を引き返します。

お昼に利島に戻ってきましたが、無事接岸しましたね。まあ、この便がちゃんと接岸するかドキドキしながら待つならちょっと早めに乗ったほうが精神衛生上よかったと自分に言い聞かせます。

利島を出港したので、いつものやつ、ということで、缶ビールで乾杯します。

そして、これも船旅のお供、カップヌードルで軽いお昼にします。船内の自販機が買えるので毎回つい買って食べてしまうのです。

利島を出た後は、最後の島、伊豆大島に停まります。結構乗ってくる人もいます。停泊中にジェットフォイルが入れ違いで南に向かっていきました。

大島を過ぎると、あとはじりじりと現実(という名の日常生活)が迫ってくるのを船から眺めるしかありません。


東京湾の人工の無人島

浦賀水道を越えると、船の進行速度はかなり遅くなります。東京湾は世界有数の船過密海域ですからね。

今はあるかわかりませんが、さるびあ丸は以前はハイシーズンに横浜の大さん橋でも乗降ができたので、帰りは竹芝桟橋まで行かずに大さん橋で降りて電車で帰ったほうが早く家に着くことができたのです。この船は竹芝桟橋まで直行です。

千葉の富津岬そばを通る時には、人工の島「第一海堡」「第二海堡」を見ることが出来ます。何度もこの船に乗ってここを通っているはずなんですが、今回初めてしっかり見ました。この海堡、明治から大正にかけて東京湾の防衛目的で作られた人工の島で、かつての砲台や兵舎跡などが残っているそうです。うわぁ、上陸してみてぇーーー。

おりしもこの旅の一週間後に「鉄腕!DASH!!」のスペシャルでTOKIOが上陸することになっていたので「第二海堡」を間近で見られて良かったです。

昔は釣りなどでこっそり上陸、なんてこともしていたらしいですが、今は安全上の理由で立ち入りを禁止しているそうです。

富津岬に近い「第一海堡」は、大潮の日で潮が引いた時間には砂州が現れて歩いて渡ることもできるっぽいです。

第二海堡を過ぎて、船室戻って少し寝たり、また外に出て海を眺めたりしてもう夕刻。


船旅は島旅の醍醐味


毎回この船に乗ると、ゆっくり時間をかけて日常生活に戻っていくのが旅っぽくて好きです。いや、ウソをつきました。行きはいいですが、帰りに東京湾に入ってビル街がじりじり近づいてくると胸が締め付けられそうになります(笑)

でも、何でも時間優先の現代、船という融通が効かない、ネットも繋がらないことも多い乗り物に何時間も揺られ、ただぼんやり海を眺める時間だけがたくさんある、という経験は逆に贅沢だと思うんです。

そんなこんなで無事竹芝桟橋に到着、12時間(普通なら6時間)の船旅は終わりました。竹芝桟橋に降り立った時の寂寥感がものすごいです。

竹芝桟橋で「島いきたい」とTwitterでつぶやいたらガイドの奈々さんからこんな返事が届きました・・・・(笑)

今朝チェックアウトした宿からの空室情報が(笑) しかも即レス!

土日のみの旅でしたが色々濃かったです。友人、ガイドの奈々さんには感謝です! 今度はまた、もっとよい天気の時期に行こうと友人たちと約束しました(利島旅・了)

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