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「離島キッチン」で、日本の島の料理を堪能してきた!

色々立て込んでて次の島旅の予定が立てられなくて困っています。どうも、いづやん(@izuyan)です。

島に行けなければ島の料理を食べればいいじゃない!ということで、実はしばらく前のことになってしまうのですが、ウワサの「離島キッチン」にお邪魔してきたので、その時の話を。


落ち着いた店内で、島の料理を

1月に入ってとある仕事でご一緒した方との打ち合わせの席で島旅の話しをしたところ「実は私も好きで、国内の定期航路がある島には結構行ってるんです」とおっしゃるじゃないですか。

その場は時間もなくあまり突っ込んだ話しはできなかったのですが、仕事が完了した時にメールで「島の話をぜひしたいので飲みに行きましょう」と誘っていただいたのがこの「離島キッチン」でした。

一度、友人の主催するイベントでお店にお邪魔したことはあったのですが、特にイベントではない時に行くのは初めて。二つ返事で行くことになりました。この時は以前ブログにも書いた「島トーク&ランチ会」のゲスト出演前でもあったので、普通のお客として行ってみたかったのもありちょうどいい機会でした。

お店にお邪魔したのは、夜半の雨が雪に変わりそうという予報が出ていた寒い1月の終わりでした。

場所は神楽坂のオシャレだったり隠れ家的で知る人ぞ知る店が並ぶ界隈、早稲田通りから一本奥に入った路地にあります。

予約している旨を伝えて、1階の席につきます。テーブルには離島キッチンの特徴的なロゴの入ったカードが添えられていました。

1階には、厨房とテーブル席が20席ほど、2階も席数は同じくらいです。木の質感を大切にしたぬくもりのある調度品や内装で、どこかの島のカフェにいるような感じで落ち着きます。


様々な島で育った食材、料理が目白押し

お仕事でご一緒した方もほどなくいらして、まずは軽く、ということで僕はビールを、相手の方はいきなり青ヶ島の「青酎」でした(笑)

お酒からして、ビール、日本酒、焼酎、はてはワインとジャンルも豊富で、当然のようにほぼ全てどこかの島で作られたものです。

淡路島のあわぢびーる、佐渡の梅酒、岩城島のレモンとライムを使ったサワー、屋久島の生姜を使ったサワーなんてのもあります。

焼酎は、八丈島の麦焼酎、青ヶ島、種子島の芋焼酎、奄美の黒糖焼酎ももちろんあります。泡盛も少ないですがありました。

日本酒を作っている島は少ないのですが、色々置いてありました。佐渡島、淡路島、隠岐島、小豆島のもの。飲み比べセットなんかがあると楽しいかもしれませんね。ぜひお願いします。

ワインは、北海道は奥尻島のもの、長崎の五島列島のもの(あると初めて知りました)が置いてありました。

料理のメニューには必ずどの島のものか書いてあるので、まずそこで目移りします。この島行ったことあるから、とか、行ったことないけどまずは食べ物からでも行った気になりたい、など選ぶ楽しさがあります。

最初はメインが出てくるまでの「あて」として、屋久島の鯖スモークをチョイス。屋久島で穫れたごまさばを燻製したもの。塩は海士町(隠岐)や五島列島などから。オリーブオイルは小豆島などのものが添えられています。

ご一緒した方が知っていた佐渡島の「ふぐの子の粕漬け」もチョイス。

猛毒であるごまふぐの卵巣を二年以上塩漬けにして毒を抜き、酒粕に一年以上漬け込むことで塩を抜くことで出来上がる珍味。濃厚な甘みがあって酒が進みます。写真は思わず箸を付けてしまった後に気がついて撮ったもので、ちょっと崩れています(笑) 本当はもっと綺麗な形で出てきます。

ちなみに、離島キッチンでは、運営している隠岐の「海士町」のメニューの他に、毎月色々な島を「今月の島」としてスポットを当て、その島の食材や料理を扱っています。訪れた時はこの粕漬けを育んだ「佐渡」でした。

ビールの次は、小豆島の唯一の酒造「森國酒造」の純米酒「うとうと」を。やや辛口でさらっと飲めます。

島で唯一の酒蔵、と聞くと行ってみたくなりますね。メニューには島の名前とメニュー名のみが並んでいますが、島だからこそのストーリーがあるはずです。それを併記してくれると、島への興味が湧いて旅をしてみたくなったりしそうです。


島の料理をいただきながら話す、島旅のこと、島の産業のこと

島の料理がテーブルに並ぶたびに、「この島には行ったことがある」「ここはなかなか行けなくていつか行きたい」などなど、島の話しが盛り上がりました。

「あて」をもうひとつ頼みました。これは奄美群島は徳之島の「みそ豆」。

島旅好きの憧れ鹿児島県「トカラ列島」のカツオの炙りです。うまかった!

この生牡蠣は、隠岐の生岩牡蠣「春香」。数年前に別のお店でこれを食べてあまりの美味さに生牡蠣にハマるきっかけになったものです。もちろん「春香」という名前もすぐ覚えたくらいです。やはりうまかったので、追加で各自もう二つ頼んでしまいました。

最後のメインは、愛媛県の戸島のブリと島根県は隠岐島のスルメイカの海鮮鍋でした。

ご一緒した方の会社の沖縄支社の方も合流し、日本のあちこちの島の料理をいただきながら、なぜ「島へ旅をするか」に始まり、「離島に人を呼ぶには」「離島の産業の活性化」について、などなど、多岐にわたる話題が行きかい時間があっという間に過ぎて行きました。

特に「旅行貯金」という、行った先の郵便局でいくらかの貯金をして、記念にその局名の入ったゴム印を通帳に押してもらう、ということを「定期航路のある離島のみ」でやっているという話が実に面白かった。単に島に行くよりも難易度の高いチャレンジですよね。旅には人によって違うんだなあと感じ入りました。

沖縄の一次産業の支援のお話も興味深かったです。


島の料理を通じて、文化、歴史、物語も

離島キッチンのサイトの「ご挨拶」には、以下のように書かれています。

島の食事を純粋に味わって頂くことはもちろん、その食の背景にある「文化」「歴史」「物語」も一緒に楽しめるお店として、わたしたちは離島キッチンを育てていきたいと思っています。

ちなみに、離島キッチンは島根県海士町の観光協会が運営しています。わたしたちは、自分たちの島だけでなく、他の島の食材やお料理もご提供しています。そうすることで、全国の島どうしが手をつなぎ、都道府県の垣根を越えたつながりを全国の島の方々やお客さまと共有できるのでは、と夢見ています。

そんな思いを持った「離島キッチン」は、ただの島料理のお店ではなく、上で述べられているようにお店を通して色々な活動をしています。

例えば、僕も参加させてもらったような「島好き」を集めたイベントや、食にまつわるワークショップ、海士町のある島根の暮らしや食について語るイベントなどを開催しています。

スタッフみんなで島を訪れ、その島の食材を探したり、生産者の方のお話を伺ったりといった事もしているそうです。

そんな活動が「離島キッチン」のサイトの掲示板(ブログ)で頻繁に掲載されています。

店長の佐藤さんを始め、スタッフの方も書いているので、みなさんがどんな思いで島の料理を届けているかが垣間見れて、お店を再訪する楽しみにもなるのではないでしょうか。離島キッチン誕生の話を綴っている「行商日記」はお店に込められた思いもわかり、読み応えがあります。

献立紹介」を見れば、「今月の島」の料理のことも分かってお店に行きたくなること請け合い。添えられている料理の写真が実に美味しそうです。

実はこの写真はスタッフで友人の幸さんが撮ったもの。プロの写真家としても活動している彼の写真が、離島キッチンの活動をより魅力的に見せていることは疑いありません。

美味しい島の料理と、それにまつわる様々な活動。離島キッチンからはこれからも目が離せないですね。

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