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「五島列島」旅 その16(中通島) 青砂ヶ浦天主堂、曽根教会、大水教会へ

大雪、みなさん大丈夫だったでしょうか。やっぱり天候には勝てないですね。旅をしていてもよく思います。どうも、いづやん(@izuyan)です。

五島列島旅の第十六回をお送りしますね。中通島の教会を巡る旅、まだまだ続きます。


青砂ヶ浦天主堂

矢堅目まで行った後は一度元来た道を引き返し、中通島の最北端まで続く半島部に続く道に入ります。そこからはひたすら北上しながら点在する教会を巡るのです。

今度は左手に海を見ながら起伏のある道を進んでいくとレンガ積みの堂々たる教会堂が見えてきます。「青砂ヶ浦天主堂(あおさがうらてんしゅどう)」です。

目の前の駐車場に車を停めようと思ったのですがなぜか一杯。しかたなく敷地の外の道路わきに停めて中に入ろうとしたのですがそこで気が付きました。

結婚式の真っ最中だったのです。

青砂ヶ浦天主堂の入り口からまさに今花嫁が新郎のところに向かう瞬間でした。遠目から中を伺うとたくさんの参列者が見えます。天主堂の中は静寂に包まれ、聞こえるのはときおりそばを通る車の音だけ。

邪魔をしないよう、青砂ヶ浦天主堂の外観だけ素早く写真に収めて敷地を後にしました。

この青砂ヶ浦天主堂も、鉄川与助の設計施工で、独立後三作目の教会です。国の重要文化財であり、一時は、世界遺産候補でもあったようですが、構成資産の見直しによりリストから外れています。なぜ外れてしまったのか不思議なほど立派な教会堂です。

そんな教会での結婚式、新郎新婦はどう感じているのでしょうか。少し聞いてみたい気がしました。


曽根教会

途中、「赤ダキ断崖」という海食断崖というところで写真を撮っていたら、おばちゃんから「どっから来たの? 埼玉? 埼玉にはこんな景色はないでしょー!」と言われました。確かにそうだなあと思いつつ、おばちゃんの乗ってる車を見るとレンタカー。すっかり地元の人かと思ってましたが違うとは(笑)

気を取り直して、次に訪れたのは「曽根教会(そねきょうかい)」。

今建っている教会は3代目だそうですが、2代目は鉄川与助が初めて教会建築に携わることになった教会だそうです。この教会を設計施工した野原棟梁の元で、これ以降修行することになったのだそうです。

訪れたのは昼間ですが、ここはいい夕日が見られそうな場所です。


大水教会

曽根教会を過ぎ、さらに北上します。この辺りから道が細くなってきて注意が必要になってきます。いわゆる舗装林道ですね。結構気を使います。軽自動車が辛うじてすれ違える程度。場所によっては1台が通れるくらいの道が続きます。山の上のへと続く道なので、ときおり樹々の隙間から五月晴れに照らされた海が見えます。

見えてきたのは「大水教会(おおみずきょうかい)」。山腹の斜面に建っていました。車を教会の目の前に停めて振り返ると東シナ海が一望できます。

大水地区は、明治初期にはキリストの教えを守っていく組織も伝道師もいなかったと伝えられています。そのため迫害されることもなかったそうですが、逆に信仰の復活は遅れることになったのだそうです。大水教会が創建されたのは明治14年になってからです。

辺りには僕の他には人のいる気配はありません。教会のところにいても見晴らしがよいのですが、教会と海を一緒に写真に収めたいと思い少し歩きまわります。周りには民家と畑が少しあるくらい。こんな山の中の小さな集落でも、信仰の火を消さずに守ってきたのかと思うとため息が出ます。(続きます)

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