「五島列島」旅 その12(奈留島) 千畳敷で鬼鯖鮨を食べる
島の美味いものは島の景色の中で食べたいものですね。どうも、いづやん(@izuyan)です。
五島列島旅の第十二回です。奈留教会を訪れた後、一度港に戻ってみます。
同じような見た目のフェリー椿・万葉
奈留教会を見た後、町中の写真を撮っていましたが、港までなんとなく戻ってみるとフェリーが泊まっていました。
「あれっ、時間間違えた!? この船に乗るんだったっけ?!」と一瞬焦りました。長崎から福江島まで乗ってきたフェリーが泊まっていたからです。でも、よくよく見てみると、この船は、初日に長崎から乗ってきた「フェリー椿」ではなく、「フェリー万葉」。
船体の見た目も大きさもそっくり。それもそのはず、フェリー椿は、先に就航したフェリー万葉を設計を一部見なおして作られたものの、ほぼ姉妹船と言ってもいい船。
しかも、僕が奈留島を離れる時に乗る船は椿でも万葉でもなく、今朝乗った「フェリーオーシャン」です。早とちりもいいところです。ただそう思うくらい、五島の島を行き来する船は多いのです。
晴れてきた!
奈留島を出港する船の時間は、13時50分。まだ正午だったので時間はあります。島の北東側に行ってみることにしました。
途中、いかにも島、というくつろぎっぷりを披露するネコに出会ったりしましたが(しかも横をスクーターで通りすぎても離れる気配すらなし)、ちょっとした舗装林道を越えると高台から千畳敷と呼ばれる海岸と、それに繋がる小島が見えます。そして、やっと待望の晴れ間が見えてきました。
千畳敷で鬼鯖鮨
千畳敷でいい天気になってきたので、福江港で買った「鬼鯖鮨」でお昼にすることにします。
小島のよく見える位置まで歩き、岩の上に腰掛けて「鬼鯖鮨」を広げます。これ、友人が「めちゃめちゃうまい」と絶賛しててすごく気になってたんですよ。福江島のシンボル「鬼岳」にちなんで付けられたそうですが、脂の乗ったサバを特製の旨酢で浅めに漬けているそうで、濃厚なサバの味わいが実に美味い。
うまいうまいと一人で食っていると、嗅ぎつけたカラスが周りに集まってきました。カラスはまあいいです。荷物や食べ物を手放さなければ問題ない。問題はトンビです。
やつらは手に持ってようがかっさらっていきます。昔、千葉は房総の勝浦灯台そばの展望台で、うぐいすあんぱんを食べていたら後ろから肩越しにあんぱんをかっさらわれたの、今でも軽いトラウマとして記憶しています。
カラスが集まり始めてからは辺りをキョロキョロしながら食べ続けます。落ち着かない。すると視界の端に空を舞うトンビの姿が映りました。結構遠いと油断してはいけません。やつらは猛禽。多分すでにこの手の鬼鯖鮨は捕捉されているはずです。慌てて場所を変えて残りを平らげ、事なきを得ます。
島の中で食べる美味いもの、旅の醍醐味ですね。トンビ怖いけど。
それにしても、福江島ではカラスの方が幅を利かせている印象でしたが、ここ奈留島ではトンビの方が大きくて丸々しています。港でもたくさんいました。漁のおこぼれをもらってるんでしょうかね。
荷物が受け取れない!
出港20分前に港に戻ります。レンタカー屋さんの女性は「事務所に私がいなかったらスクーターは入り口に停めて、中から預かってる荷物を勝手に持って行ってくださいね」と言ってくれていました。
が、外のドアが開かない! 裏に回ってターミナルの受付口のドアも開かない!
船はあと15分ほどで来ます。もう少しで戻ってくるかなと5分ほど待ってみましたが、さすがにもう時間がないので、慌てて「何かあったらここに電話を」と渡されていた番号に電話をしてみると、家族と思われる男性が出ました。事情を話すとすぐに行くからとのこと。
念のため、もう一度外のドアを思い切り引いてみると、開いた。・・・単に重いだけでした・・・。
直後にやってきた男性に平謝りして荷物を受け取り、ちょうど入港してきた「フェリーオーシャン」に急いで乗ります。これに乗れなかったら奈留島一泊でした。それはそれで面白いんでしょうが。
奈留島を離れ、次の目的地 若松島へ
飛び乗った船は、今朝福江島から奈留島に渡ったのと同じ「フェリーオーシャン」。朝と同じように3階フロアに上がると時をおかず出港となりました。そして、3階席には誰もいません。完全に貸切状態。
先頭のシートに一人座って気分はすっかり船長です。
晴れた空の下、多島美の海を進んでいきます。針路は北。
奈留島の北に位置する若松島と五島列島で二番目の大きさと人口を誇る中通島の間を抜けていきます。海も島も実に綺麗です。
ところどころ白い砂地の海底があるのか、泳いでみたくなるような入江も見えます。
途中、二つの島の間にかかる大きな若松大橋をくぐると、停泊する若松港まではすぐです。
50分の船旅を終えて、五島列島旅三つ目の島、若松島に到着しました。(続きます)
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