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「鳩間島旅」旅 その9 星空とオオコウモリとヤシガニ

関東はそろそろ梅雨明けでしょうか。どうも、いづやん(@izuyan)です。

鳩間島旅の第九回をお送りします。鳩間島での三日目ももう暮れようとしています。


南の島の夕暮れ時は素晴らしい

相変わらずさしたる目的はなく、集落を歩いては気になるものを写真に収めていきます。日が暮れ始める時間帯は、写真を撮っていて面白い時間帯でもあります。

まだ日が暮れきっていませんが、今日も海と空を見ながら夕飯です。三日もいると、この光景もすっかり日常に感じられます。


3度目の正直の星撮影

相変わらず夕飯を食べているうちに日が沈むとそのまま星空観察会に移行できる、素晴らしいロケーションの宿の食堂ですが、やはり対岸の石垣島や西表島の灯りが少し気になります。

これは港付近から撮った天の川の写真。左下の明かりは石垣島のものです。右下にぽつぽつ見えるのは、西表島の明かり。

それならと、カメラと三脚を担いで島の中心部へ移動。と言っても、島の中央部を抜ける道に少し入った辺りまでですが。

マグライト片手に灯台のそばを通る道を歩き、舗装路から土と草の道に入ります。

辺りは馴染みのない八重山の生き物たちの鳴き声で溢れています。周りが真っ暗でよく見えない、聞き慣れない音で満たされている、それだけで、ものすごく不安になってきます。

それでも見上げれば、港にいる時以上の星空。

前景に電線の鉄塔を入れて撮ります。

撮りながら、iPhoneの星座アプリを起動して星空に向けますが、見える星が多すぎて正直どれがどれかよくわかりません。普段から星を見るようにしておかないと、いざという時分かりませんね。


闇夜に羽ばたくもの

カメラの角度を変え向きを変えて何枚も星空の写真を撮っていると、突如

「バサバサッ」

と何かの大きな生き物の羽ばたきの音が顔のそばを掠めて、近くの木に止まったのがわかりました。

「うわぁっ!」

と思わず声を漏れます。マグライトで音の下方向を照らすと、そこには木に逆さまに止まった大きなコウモリ。

ヤエヤマオオコウモリでした。羽根を広げると60cmほどにもなる植物食のいわゆるフルーツバットですが、闇夜に浮かぶその姿はオオコウモリの名にふさわしい大きさ。

人をあまり恐れないとのことなので、森の中に何かいると思って飛んできたのでしょう。そばを通られたこちらは声が出るほど驚きましたが(笑)

カメラは三脚に固定したままだったので、とっさに写真に収めることはできませんでした。何よりあまりのことにしばらく固まっていましたので。実際にはこんな愛嬌のあるコウモリです。大きいですけど。


ヤシガニとご対面

星撮影の帰路、足元の茂みががさがさ音を立てているのでもしやと思い、三脚を突っ込んで藪をかき分けたところ、いました!

両手で持つほど大きいヤシガニです。

そばの西表島では獲りすぎて数が大分減っているらしいですが、ここ鳩間島では独自に保護しているそうで、道路脇の藪の中でも簡単に見つけることができるのだとか。

実際こんなに簡単に見つかりました。が、ハサミは強力なのでうっかり指を挟まれでもしたら大事です。そっと写真を撮って、森の中に消えていくのを見送りました。

夜の八重山の森で、珍しい生き物に会えました。人はまばらですが、逆に豊かな自然があるのだなと肌で感じるひと時でした。(続きます)

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