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「天売島・焼尻島」旅 その9(焼尻島) 風雪に耐えた奇木が見られるオンコ林園地を抜け、オンコの荘

気がつけば年度末もそこに迫ってますね。どうも、いづやん(@izuyan)です。

2015年8月に訪れた天売島・焼尻島旅の第九回をお送りしますね。「焼尻めん羊まつり」でサフォークラムを堪能したあとは、自転車を借りて島内を巡るのです。


オンコ林園地へ

まずはオンコ(北海道・北東北の言葉で、イチイの木)の奇木が多くあるという「オンコの荘」に行こうと港を出ますが、早速道を間違えて島の南西方面へ。白亜灯台が見えた辺りで「あ、間違えてる」と気が付きます。

道を戻り、結構立派な診療所を通り過ぎ、役場の建物の脇にある「オンコ林園地」という看板を見つけます。

ふと見ると、「会津藩士の墓」もあって驚きます。江戸時代に幕府から樺太への出兵を命じられた会津藩士たちが、その帰途で嵐に遭い船が難破、天売島、焼尻島に避難しそこで亡くなったものたちの墓だそうです。

墓に手を合わせて、その横の遊歩道に入ります。

低い樹々ばかりの印象だった天売島と違って、森と言ってもいいこの空間にまず驚きました。近くの島なのに印象が全く違います。


オンコ(イチイ)の奇木があちこちに

オンコ林園地には色々なオンコ(イチイ)の奇木がありました。

「鶴の木」、「亀の木」、「木精の舞」、「ン?」などなど、付けられた名前もユニーク。

鶴の木、たしかに鶴そっくりです。

確かに亀っぽい「亀の木」。

どこがどう「ン?」なのかわからなかった木。

風や雪の影響で体をくねらせている様、どれもそんな自然環境に耐えてきたという印象が伝わってきます。

天売島とは違って結構な規模の森が広がっているのが印象的です。こんな緑のトンネルが続いているとは、島に来てみるまで想像もしていなかった。

自転車を降りて引きながら森の中を歩いて行きます。標識があるにも関わらずどこに向かっているのかよく分からなくなりかけていましたが、やがて道は島の南に向かう開けた場所へ。


北の風雪に耐えた姿を見せるオンコの荘

遊歩道の脇には「オンコの荘」。胸か腰くらいのイチイの木が点在しています。

普通、イチイの木は20メートルほどの大きさにまで育つそうですが、北の厳しい風と雪で高くなることができず、枝を絡みつかせた灌木のような姿になっているそうです。

海岸沿いは特に環境が厳しいであろうことが、低いオンコの木から想像できます。

「冬の姿も見てみたいな」

と思いはしますが、冬の北海道の島を知らないのんきな旅人の言と思い至り、言葉を飲み込みました。でも北の島は、冬の姿も見てこそ、とは思うのです。いつか機会を作って必ず冬に訪れたいものです。(続きます)

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