「五島列島」旅 その21(中通島) 小さな集落にある真手ノ浦教会、水面に映える中ノ浦教会に行き「五島巡礼手帳」の存在を知る
少しずつ少しずつ、春の足音が近づいてきている気がしますね。どうも、いづやん(@izuyan)です。
五島列島旅の第二十一回をお送りします。旅も5日目です。お昼過ぎには中通島を離れて小値賀島へ向かいます。
路銀不足に気がつく
朝起きて手持ちのお金と「しまとく通貨」の残りを計算すると、このあと支払う予定のものに対して足りなさそうということが判明。下ろす金額を間違えたようです。
中通島は大きい島で、青方や有川には銀行があるのですが、この日はもちろんGWの祝日。空いているはずがありません。幸い今泊まっているところはクレジットカード払いができ、多少なんとかなりそうな感じではありました。これから渡る小値賀島には親和銀行の支店があり、明日は平日ということもあってなんとかなるかもしれません。でも島だしなあ。
島旅であちこち行ってる割には、島での最強の金融機関「郵便局」のお世話になったことはありません。ゆうちょ口座は大昔に作ったものの普段は使っていないですし、島に行っても営業しているのは平日昼間なので、いざという時に使えなかったりします。ATMがあればいいんですけどね。
とりあえず小値賀島で下ろせますように、と祈りつつ、旅を続けます。
真手ノ浦教会
宿の支配人さんに色々お話を聞かせていただいたお礼を伝えて昼までもう少し教会巡りをすると言うと、「桐教会はいいですよ」とオススメされます。お昼までまだ時間はあるので、ここ青方から南に移動して途中の教会を訪れて、桐教会まで行って引き返すことにします。
最初に寄ったのは「真手ノ浦教会(まてのうらきょうかい)」。青方から南に抜ける国道から、少し山側の集落に入ったところにあります。
集落内の狭い路地を曲がりつつ丘となっている場所に出ると、そこが真手ノ浦教会です。
白い尖塔を備えた教会堂は比較的新しく、2010年(平成22年)に建て替えられたものだそうです。中は柱がなく開放的な作りでした。
廃校、若松町立上荒川小学校
真手ノ浦教会を後にして国道384号線に戻ります。この道は奈留島から若松島に到着し、タクシーで中通島の青方まで移動した時に通ったのですが、海岸沿いを走る風光明媚なルートです。
その途中、行きには気が付かなかった学校があるのが見えてきました。
平屋で赤い屋根が眩しい木造の校舎です。広い校庭を囲むように佇んでいました。門柱は倒れていて、どうやら廃校のようです。
「上荒川小学校」は、1874年(明治7年)に創立された「第五大学区第五中学区若松小学校」としてスタート、その荒川分校として設置されました。
その後幾度の改称や新校舎建設などを経て、1998年(平成10年)に他の学校と統合され廃校になったそうです。20年近く、使われないままこの地にその姿を残しています。
昔の写真を見ると、校舎の壁は白かったようですが、今は塗装は落ちて地の板の色が見えています。
目の前を通る国道のすぐ向こうは海、背後には山を控えた、時間の止まったような場所でした。そばの桟橋では釣りをしている地元の人の姿がありました。おそらく、20年前からそれほど変わっていない光景なのでしょう。
中ノ浦教会
「中ノ浦教会(なかのうらきょうかい)」は、若松島から中通島に移動する時に写真を少し撮ったのですが、今日はその日よりも晴れていたので再度寄って写真を撮ることにしました。
一昨日寄った時はそばの海の潮が引いていて、海面に映る教会の写真は撮れませんでしたが、この時はちょうどいい時間だったので撮ることができました。
行きも少し教会の中に入ったのですが慌ただしかったので、改めて中にお邪魔します。天井付近の壁面には、椿を模したレリーフが並んでいて、ここが五島の教会ということを思い出させます。
ふと、入口付近の机に目を向けると「五島巡礼手帳のスタンプ」なる表記に気が付きます。なんと、五島列島各地の教会を巡って押すことのできる「巡礼手帳(スタンプ帳)」があるではないですか!
「五島巡礼手帳」のサイトには以下の説明がありました。
巡礼手帳に示されている五島の53ヶ所巡礼を達成しますと、カトリック長崎大司教区司祭により、巡礼証明書が発行されます。巡礼手帳、もしくはそのコピーを長崎巡礼センター長崎ステーションに郵送して下さい。
教会巡りも終盤になってこの存在を知るとは・・・。でもスタンプラリーを始めてしまうと、すでに駆け足だった旅がもっと慌ただしいものになっていたに違いないので、「ゆっくり回りなさい」という神様の思し召しかもしれませんね。調べてみると、福江港ターミナルなどで買うことができるようです。(続きます)
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