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「天売島・焼尻島」旅 その6(天売島) 海鳥観察舎は海鳥がいなくても絵になる

寒い日が続きますね。どんどん出不精になります。どうも、いづやん(@izuyan)です。

天売島・焼尻島旅の第六回をお送りします。港で自転車を借りて天売島を一周。まずは赤岩灯台に到着しました。


海鳥観察舎は海鳥がいなくても絵になる

赤岩灯台を過ぎ、さらに登り坂に苦しめられながらも自転車で回ったほうがいいと思えるほど、道からの眺めは素晴らしかった。周りは低い灌木だけなので、少しでも高いところに出れば、緑を縫う道と、その向こうに空と海が広がるのです。

しばらくすると、「千鳥ヶ浦園地」の看板と駐車スペースがあるところに辿り着きます。左手には小径。空はようやく晴れてきました。

小径を行くと、岬の先には見えるのは「海鳥観察舎」。

曲がりくねった道と観察舎、その向こうに海。実に絵になる光景です。これで海鳥でもいてくれれば最高なのでしょうが、いなくても実にフォトジェニック。

観察舎には自由に入れるようになっていました。

中は大きな窓に望遠鏡が備えられていて、周辺で見られる海鳥についての案内が掲示されています。

昔はたくさんいたという「ウミガラス」通称オロロン鳥の生態についても書かれていました。ここ天売島は1938年に「天売島海鳥繁殖地」として国の天然記念物に、現在は国指定天売島鳥獣保護区に指定されているそうです。

倍率50倍の望遠鏡を覗くと、眼下の千鳥ヶ浦の岩場にウミウやカモメの姿がしっかり見えます。

晴れてきたので海も青さを増しています。北の海もなかなかどうして、南の海に負けない美しさを持っているなあと独り言を言いながらシャッターを切っていきます。


海鳥観察舎からの道はのんびり走りやすい

海鳥観察舎のある千鳥ヶ浦園地から道はゆるやかなアップダウンを繰り返し、北東へ続いています。きつい登りは灯台までのようです。

途中、スピード注意のウトウの絵が書かれた看板があったりします。島に行くと「動物注意」と現地の様々な動物が書かれた看板を目にしますが、ここでもそんな看板を見かけて嬉しくなります。

一方通行の期間を示すものもありました。確かに「和光丸」のおばちゃんが言ってたとおりです。

そんな道を15分も進むと「観音岬園地」の看板が見えてきます。はて、この地名どこかで見たような・・・。

そうだ、沿岸バスの萌えっ子「観音崎らいな」ちゃんだ! そう、彼女の名前はここから取られているんですよ。「岬」の字だけ違うのは名字だと読みづらいからですかね。

観音岬は、天売島随一の夕日スポットだそうです。ちなみに現地に萌え要素は一切ありませんのであしからず。


島の北西側も見晴らしよしのポイントたくさん

観音岬でしばらく海を眺めてから、道を先に進みます。ゴメ岬にある天売島灯台も見えます。

灯台の周りは遮るものもなく見晴らしが良さそうだったので行ってみたかったのですが、藪を抜ける必要があるようだったので断念。マムシ怖いですしね。

港までの道すがらも写真を撮ります。晴れているので気持ちがいい。

島の西側は集落のある東側に比べて高いので、海がよく見えます。

港まで戻ってきました。港の入り口にある灯台の赤と白のコントラストも美しい。

海の宇宙館を裏手のキャンプ場側から。こぢんまりした建物とその向こうの焼尻島を望みつつ。夕暮れ時だとまた綺麗に撮れそうです。

集落にはネコも多かったですね。

天売島は自転車でも十分に回れる大きさの島でした。原付も借りられますが、それだとものの15分ほどで一周できそうでむしろもったいない。

自転車だと赤岩灯台までの坂がつらいところですが、そこまで登ってしまえばあとはゆるやかな丘陵が続くのでむしろ気持ちいいんですよ。

そんななだらかな緑の続く島西側の丘陵地帯ですが、明治時代以降はニシン漁をする人々によって乱伐されたり、山火事により島内の森はほとんどない状態だったと言います。

今見てきた緑は、戦後行われた植林の成果だそうです。旅から戻ってきて調べて驚きました。他の島と違って北の厳しい環境のため、植林をしてもなかなか成果が出なかったのでしょう。今はまだ灌木状態のところが多かったです。

それでも、また数年後、数十年後に訪れた時に見晴らしのよかった丘には森ができているのかもしませんね。島に森が復活するのだったら、見晴らしくらいなくてもよいと思えます。(続きます)

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