「天売島・焼尻島」旅 その5(天売島) 和光丸で自転車を借り、赤岩灯台まで息切らしながら登る
関東も寒い日が続きますね。寒いのも暑いのも苦手です。どうも、いづやん(@izuyan)です。
天売島・焼尻島旅の第五回をお送りしますね。天売島に到着して2日目です。
高速船の萌えっ子と、自転車レンタルの和光丸さん
旅の二日目、今日は一日天売島を回る予定です。朝の気温は21度、最高気温は27度。都内が連日30度を超えていることを思えば実に快適。
宿の朝食は品数が多く、これも満足でした。自家製のカニの身の佃煮が美味しかった。
食後に二階のロビーでしばらく海を眺めていました。水平線にうっすらと利尻島の島影が見えます。港に昨日乗ってきたフェリーとは別の船、高速船が入港してきましたが、側面にあるものが描かれているのに気が付きました。確認しに行かなければ。
支度して港に行くと、昨日乗ったバスと同じように「観音埼らいな」ちゃんが描かれていました。どんだけ徹底してるの(笑)
港の前には食堂やおみやげ屋に混じって、自転車を貸してくれるところがあります。
なんとなく雰囲気で「和光丸」さんという元気なおばちゃんがお店番をしているところで借りることに。
半日800円、1日1000円。明後日の朝まで借りたいというと、かなりのおまけしてくれました。
「え、それって商売にならないのでは」と笑って言うと、
「うちは漁船持っててそっちが本業だから」とも。なるほど、それでお店の名前が「和光丸」なわけですね。
夏場はウニ、冬場はタラやカレイ、カニの漁で忙しいのだそう。宿の食事美味しかったですと言うと、冬場の方が美味いものが多いよ、本当に美味いものが食べたかったら冬においで、と楽しそうに話すおばちゃん。
「ほっけのこっこ(卵)は身と一緒に煮ると美味いのよ」とも。
「でもね、9月を過ぎると船は1便しかなくなるから、羽幌まで歯医者に行くのも最低一泊は泊まりになるのね。海が荒れたら二泊、三泊なんてことも。冬に島を出入りするのは大変」
それでも僕が札幌から乗ってきた沿岸バスの「特急はぼろ号」は冬でもめったなことでは欠航しないのだとか。沿岸バス、すごい。
「6月1日から8月31日まで、島一周道路は時計回りの一方通行だから気をつけてね。坂道がきつくてリタイヤして戻ってくるのはありだけどね」と、カメラが傷つくからとカゴに小さな座布団を入れながら教えてくれました。こういう小さな気遣い、本当にうれしいです。
天売島の集落を抜けて、赤岩灯台まで
港を背にして左手の道を行きます。集落のメインストリートでもある道は、そのまま島を一周する道でもあります。
家々には、煙突を備えたものが多く北の地らしさがあります。
厳島神社があるので参拝。狛犬も味わい深いです。江戸時代以前の伝聞のみで作られた狛犬でしょうか。地方へ行くとこういった狛犬が今でも残っているのでつい神社に寄りたくなるのです。
途中、前浜漁港に寄り道をすると、甘えび漁に使う網が干してありました。近寄ると網だけのはずなのに濃厚なエビの香りが鼻をつきます。
メインストリートはすぐ集落を抜けて、上り坂になります。自転車を必死に漕いだり、諦めて降りて歩いたりして、時おり振り返ると、海の向こうにはお隣の焼尻島の姿が。
マムシ注意の看板が至るところにあります。そういえば自転車を借りた時にも、むやみに藪に入らないようにと注意されました。
赤岩灯台とウトウの巣穴
いくら天売島が涼しいと行っても、自転車を漕いでいると汗が流れてきます。ひーひー言いながら坂を登って行くと、駐車スペースと立派なトイレ、その向こうに白い灯台が見えてきます。
ここまで登ってきて思うのは、南の島と違って厳しい冬がある島では地面を覆っている植物も低い灌木だったり草が多いということでした。背の高い木がないので、道のどこからでも見晴らしがよく、海が一望できます。
灯台は、島の南西端の岬に建つ「赤岩灯台」。周りには遊歩道が整備されていて、歩いてみると足元の地面に無数の穴が口を開けているのにすぐ気が付きます。
「ウトウ」という海鳥の巣穴なのだとか。もちろん今は繁殖シーズンを過ぎてしまったので住民たちはいません。
途中、さらに崖の先に出られる展望台があり、そこからはナイフのように海から屹立している「赤岩」が見られます。
ここをたくさんの海鳥が舞っている景色、見たかったなあ。そんなことを思いながらシャッターを切ります。(続きます)
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