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何もない場所、何もない島なんて、ない。

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よくよく聞いてみると、意外なルーツを持っている人が身近にいて驚きます。どうも、いづやん(@izuyan)です。


衝撃の告白

先日とある集まりで、半年ぶりとか数ヶ月ぶりの友人10名ほどと集まって、西新宿の青ヶ島屋さんで飲んでいました。久しぶりでお酒も入り、話しが盛り上がっていました。そんな中、ふと、僕の前に座った友人が言うのです。

「実はいづやんに言ってないんだけど、うちの父方の実家が大分の離島で」
「え、なんでもっと早く言わないの!?」

間髪入れずに突っ込みましたよね。本当に、なんでもっと早く言ってくれないのかと! 大事な情報じゃないですか!
僕のあまりの勢いにたじろいだ友人はこう続けます。

「だって、行っても何にもないんだよ?」
「何にもない場所なんてないよ!」

よくよく突っ込んで聞いてみれば、島にいる伯父さんやいとこが、定期船が行き来する本土側の港とは別の港と渡し船をしているそうじゃないですか! なにその超有益情報! 友人の親戚がやってる渡し船とか絶対に乗りに行くし! 帰って「シマダス」をめくってみたら、教えてもらった渡し船の名前がしっかり載ってて笑いましたね。


何もない場所なんて、ない

僕の好きな写真家で故・星野道夫さんの本に次の一節があります。

ぼくはかつてアラスカの未踏の原野に魅かれていた。セスナで何時間も飛び続けながら、まったく人気のない原野を驚嘆をもって見下ろしていたものだった。が、それは大きなまちがいだった。太古の昔から、アラスカの原野は足跡を残さぬ人々の物語で満ちていたのだ。

(森と氷河と鯨)

離島とアラスカではスケールが違い過ぎますが、「人が暮らした、行き来した場所」であれば、そこにはその人たちの作った風景があるはずなのです。時間の中に埋もれているだけかもしれない。誰かが探したり、誰かの口から語られるのを待っているかもしれない。だから、何もないはずがない。

僕はもしかしたらそういう光景、空気を感じたいから「一見すると人のいないように見える」離島に行くのかもしれません。

今でも人が暮らしているところ。かつて人が暮らしたところ。島という簡単に外から入れない環境では、一見さんにはかすかな人の往来の気配を感じることはできないかもしれない。

でも、その島に身近な人とのちょっとした繋がりがあれば、俄然見える景色は変わってくるものです。僕はそういう島にこそ、積極的に行きたい。

先日訪れた五島の小値賀島でも、島の歴史に詳しい宿のご主人が語るたびに、次々にその日見てきた景色が別の意味を持つようになりました。その島になんらかの繋がりがある人を通して島の景色を見ることは、本当に楽しいものです。

ひとしきりその友人にまくし立てた後、別の友人のそばに移ったらこう言うのです。

「実は私も親戚が愛媛の離島にいて」

だからなんでもっと早く言わないの!? 僕の知り合いで(知り合いじゃなくてもいいけど)島に縁のある人は早く申告してください、ホントに(笑)


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