ISLAND TRIP(アイランドトリップ)

青ヶ島写真が「ナショナルジオグラフィックラーニング」に載りました

人生にはターニングポイントがある、と折に触れて思い出します。どうも、いづやん(@izuyan)です。

以前こんな記事(青ヶ島写真を公開していたら海外への扉が開けた)を書いたことがありますが、数年前に続いていた「青ヶ島写真フィーバー」はここのところほとんど鳴りを潜め、平穏無事な毎日を過ごしていました。


なんかナショジオってところから連絡が・・・

ちょうど一年くらい前でしょうか。このブログのFacebookページ経由で海外からメッセージが届きました。

「あなたがFlickrに上げている青ヶ島の写真を使わせて欲しい。詳しい話をしたいのでメールアドレスを教えてほしい」

OK、とその場でメッセージとメールアドレスを返しましたが、しばらく返事がありませんでした。

そこから一ヶ月後くらいでしょうか。長い英文タイトルのメールが送られてきました。メールの件名は

「National Geographic image license | TimeZones Workbook 4 | Aogashima Island」

えっと「National Geographic」・・・「ナショナルジオグラフィック」って書いてある・・・! あの全世界のフォトグラファーあこがれの・・・!?

驚きつつメールに目を通すと、当然英語の、しかもそこそこ長い文章が書かれていました。ざっと読んでみると、僕が撮影してFlickrに掲載している青ヶ島の写真の使用権の許諾を求めるものでした。

ただし、「ナショナルジオグラフィック」本体ではなく、「National Geographic Learning(ナショナルジオグラフィックラーニング)」という、ナショナルジオグラフィック誌の内容を元にした英語教育の教材「TimeZones Workbook 」に使うものとのこと。そして、センゲージラーニングという教材会社からのものでした。ナショジオ本体に載るのかと思ってびっくりしましたが、そういうことか。それでもすごいことですが。

さらに、サンプルの許諾書が添付されているので内容を確認して、納得できるなら本契約用のものを送る、写真には250ドルの使用料を払うつもり、などと書かれていました。

この写真を使わせて欲しい、と僕の写真の縮小されたものも添付されていました。

ちょっとしたやりとりなら自分の中学〜高校程度のへなちょこ英語力と機械翻訳で済ませますが、契約に関することなので内容を詳細に把握したいと思い、英語の得意な友人に送られてきたメールと許諾書の翻訳をお願いしました。

他に、気になっていた「使用を許諾した写真の権利はどこに帰属するのか」とその場で返信したところ「大丈夫、写真の権利はずっとあなたのものだ」と答えがありました。


他のスタッフに移ってやりとり

翻訳してもらった許諾書の内容については問題なかったので、OKと返事。ついでに、最初にメールをもらった際に「画像の解像度でこれくらいのものがあるか」と聞かれたので、メールで送って確認をしてもらったところ「解像度は問題ないよ」とのことだったので、別のスタッフにバトンタッチして契約を進めることにしました。

すると、本番の許諾書と「W-8BEN」のPDFが送られてきました。こちらも友人に翻訳をお願いし、目を通して問題ないと分かったので、必要事項を記入してメールで返信しました。

さて、ここで出てきた「W-8BEN」てなんじゃい!ってことですが、これは「アメリカの源泉徴収における受益者の海外在住の証明書」で、どうやらアメリカ合衆国内国歳入庁(つまり国税庁)の公的な書類のようだ、とは翻訳してくれた友人の弁。

いくつか詳細に記載されているサイトのURLを教えてもらいました。

記入方法と内容についてはこちらを教えてもらいました。

一度紙に出力した各書類の必要事項を埋めて再度スキャン、PDFにしてメールに添付して送り返しました。ほどなくして「書類を送ってくれてありがとう。全てOKなので支払いの処理を進めます」と返信がありました。これで、こちらの作業は終わりです。


チェック(小切手)が来た

書類を全て送った2ヶ月後、封書でチェック(小切手)が届きました。あ、支払いはPayPalとかじゃないんだ。

160526_05.jpg

海外からの小切手、初めて見ました。体裁がよく分かってないのですが、依頼元であるセンゲージラーニング社からのもの、自分宛ての小切手であること、金額、などが記載されています。


自分の写真が載っている本を見たい

慣れない英語でのやり取りを終えて、小切手も届き、ほっとしていたらふと気が付きました。

「せっかくなので、自分の撮った写真が載っている本を見たい。以前のドイツの雑誌の時みたいに看板だけ、というのは今回はないとわかってるし!」

そう思って、センゲージラーニング社の担当に問い合わせてみました。

「自分の撮った青ヶ島写真が載ってる本を買いたいと思うのですが、本のタイトルと、どこで売っているのか教えて下さい」

すると、すぐに返事がありました。

「今回は手続きありがとうございました。無料のサンプルを送るので、このスタッフに住所を連絡してもらえますか」と別のスタッフのメールアドレスを教えてもらったので、いそいそと連絡してみました。

「address」という単語を、メールアドレスと勘違いして二回ほど無駄なやり取りをしてしまいましたが、こちらの住所を連絡したところ、二週間後に大きな封筒でサンプルの本が届きました。

封筒を開けると、綺麗なカラーの写真が全面に使われた表紙が目に入ってきました。

「TimeZones Workbook 4」という教材です。

表紙左上には「National Geographic Learning」と「CENGAGE Learning」のロゴが入っています。

裏はこんな感じ。

本の他には、これを使用して授業をする先生に向けたメッセージペーパーが入っていました。

中は、ナショナルジオグラフィック誌の記事を元にした英語教材です。クイズ形式だったりクロスワードがあったりと多彩です。

僕の写真も今度こそちゃんとしたものが載っています! ページの上の方、モノクロだけど。そしてこれが世界中の英語教育の現場で使われることになると思うと、なんとも言えない感慨があります。

「青ヶ島は『青い島』という意味で、東京から368キロ南に位置し、たどり着くのは容易ではない」などと書かれています。「minshukus(民宿)」という日本語がそのまま載っているのが面白いです。

くどいようですが、この写真が使われました。


すっかり忘れていた換金

使用許諾書類の送付も完了、小切手も届き、サンプルの本まで送ってもらってすっかり上機嫌ですが、忘れていたことがありました。

そう、小切手の換金です。昨年の10月末に送ってもらってから、今年の3月に入るまですっかり放置でした(めんどくさかったともいう)。

ざっと見たところ、小切手に換金期限は書いてなかったのでのんびりしていましたが、せっかく写真が売れたのでお金にしたいところ。

ネットで軽く調べてみると、自分が口座を持ってる三菱東京UFJ銀行に行くのが一番手っ取り早いらしい。たまたま仕事が半休だったので、地元の支店に行ったら「つい最近外貨関連を扱う窓口が統合されたので、ここでは換金できない」と言われてしまいました。

僕が住んでいるのは埼玉の川口なのですが、大宮か池袋の支店を勧められました。しかし平日だと休んで行かざるをえないので、会社の近くで外貨関連を扱っている支店を問い合わせて教えてもらいました。

いきなり行って待たされたり断られるのも困るので、教えてもらった支店の外貨担当窓口に電話をしたところ、小切手のFAXを送って欲しいと言われ、事前に色々教えてくれました。

まず、小切手に先方の銀行名がないと思っていたら、一番上に書かれている「HARRIS CENTRAL」が銀行名でした。この場合、その銀行まで小切手を持ちだして換金する必要があるとのこと。

どういうことかというと、手数料がかかります。三菱東京UFJ銀行の場合、5000円。結構取られます。

小切手に期限が書いてないものでも、基本的には換金期限は半年だそうです。この時すでに発行から5ヶ月ほど経っていたので結構ギリギリだということが判明。あぶない。海外に持ち出す(手続きをする)期間を考えると、期限の一週間前までに持ってこないとダメだそうです。

色々分かったので仕事のお昼休みを利用して、実際に上野支店に行ってきました。三菱東京UFJ銀行はJR御徒町駅そばに二つありますが、駅に近い方では外貨関連はやってないので注意が必要です。しっかり間違えました。

持ち物は、小切手、振り込み口座の通帳、念のため印鑑。

二階の外国為替窓口にて小切手換金の旨を伝えると、換金用の書類を出されて、ローマ字の名前、何の売上での小切手発行か、金額、振込口座、支払い元の国(小切手にアメリカと明記されているのでそれを記入)、を記入。


(これは手続き後渡された控えです)

さらに持ってきた小切手の裏には裏書き、いわゆる署名を記入しますがここで慌てて間違えるという痛恨のミス。

「ちょっとお待ち下さい」と言われ待たされます。やらかしたー。この手の書類、日本なら訂正印だけど、外国のものだとどうするんだ。

ほどなくして窓口のお姉さんが戻ってきました。

「間違えたところの脇にローマ字で『苗字だけ』書いて丸で囲んでください。訂正印みたいなものです。ただしフルネームで書いてしまうと裏書きが二つ存在することになるので気をつけてください」ううっ、そんなこと言われるとまたやらかしそうだ・・・。なんとか無事記入を一通り終わらせました。

書類に問題がなければ、その場で手数料5000円を支払います。口座から引き落としにすると印鑑が必要になるので注意です。

その後20分ほど待たされて、最後の注意点を聞かされます。

まれに不渡りがあり、その場合でも今日払った手数料は払い戻しができない。さらに海外の銀行の手数料が取られる場合もある。後日また銀行に来てもらうことがあるかもしれない、などが伝えられました。

全ての手続が済むと、通帳と記入した書類の控えが返されます。通常は、1〜4週間で指定の口座にその日の為替レートで換算した金額が振り込まれるとのことです。やっと終わった! あとは待つだけです。


(渡された手数料の明細)


無事、振込完了

3週間ほど経ってから口座を確認すると、振り込まれていました!

さらにその後、小切手取引した旨と換金の為替レート、振込金額が記載された書類が郵送されてきました。

契約のやりとりや換金の手間、手数料、それに英訳をお願いした友人への薄謝も合わせると「儲かった」とは全く言えない今回の写真販売でしたが、色々勉強にもなりましたし、何より全世界で使われる教材に自分の写真が載っていることは実に誇らしいことです!

今回の件で、やっぱりブログを一部でも英訳してもっと海外の人にも読んでもらえるようしたいな、という前からあった気持ちが大きくなってもいます。実のところ最近は以前書いた軍艦島への行き方の記事に、台湾からのアクセスが結構ありますし。

案外、日本の島と海外の間には、そんなに広くて深い海は存在しないのかも知れません。

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