「利島」旅 その6 とりあえず島一周してみよう
同じ場所でも訪れる時期、一緒にいる人によって、見え方が違ってきますよね。それも旅の醍醐味だと思うのです。どうも、いづやん(@izuyan)です。
利島旅の第六回目をお送りします。ドルフィンスイムを終えて宿に戻ってきました。
まずは腹ごしらえ
宿に戻り、ウェットスーツを脱いでシャワーを浴びます。宿の新館、本館にはそれぞれ浴室がありますし、外にシャワー室がいくつかあるので、待つことはありませんでした。
シャワーを終えて部屋に戻ってきたら、朝お願いしておいたおにぎりが置かれていました。ここ利島では外食できるところがほぼないので、宿にちょっとしたお昼をお願いしておきました。作りたてのようでほんのり温かくて、海から上がったばかりで嬉しかったです。
おにぎりを食べながら、午後はどうするか話をします。
「おにぎり食べても若干小腹が減ってるから何か食べられるところ探そう」と友人が言うので、宿の車をお借りして島内散策に出発です。
坂か急坂しかない
小さな島だと、人が住めるエリアというのは限られています。さらに、勾配のある場所だと必然的に斜面に密集した町並みになります。
ここ利島もそんな「小さな離島」の光景が見られます。道は「坂か急坂」しかないと言っても過言ではありません。
宿の車をお借りしましたが、「オートマとマニュアルどっちがいいですか?」と聞かれ、オートマを選んだら「ハンドルちょっと重いんですが大丈夫ですか?」と言われました。
どれくらい重いかというと「一日運転が終わった後に界王拳3倍が使えるようになっているレベル」と運転した友人が言っていました(笑)
宿の人はこれをひょいひょい運転してたんだけどどうなってるんだろう・・・(笑) とにかくパワーステアリングではないのでスピードを出してカーブを曲がることが出来ません。
「このカーブは曲がれない!」とか車内で盛り上がりながら集落の中心部を目指します。中心部からやや外れたあたりに車を停めて、島のパンフに書いてあった食堂を目指します。
・・・でもそこ、数年前に行った時はやってなかったと思うんだけどなあ。
僕が島旅を好きな理由はいくつかありますが、この狭い路地がたくさんあったり、どこにいても海が見えることが挙げられます。
坂から町並みを抜けて向こうに海が見える、こういう光景が本当にいいんですよね。
島のよろずや的な商店の雰囲気も好きです。利島には個人の商店がいくつかと農協があります。いわゆる「おみやげ屋」はないんですが、商店でよく探すと利島名産の「椿油」製品を置いてあるので買えます。
このお店は入った時は誰もいなかったんですが、入り口に設置されたチャイムが鳴り響いてしばらくすると「向かいの」家からおばあちゃんがやってきました。いかにも島っぽいです。
商店でおみやげや飲み物を買って、さらに近所を散策します。
例のパンフに書いてあった食堂も看板が出ていたので寄ってみたんですが、入り口に立つなり「今日はやってないよー!」と声がかかりました。・・・ほら、言ったでしょうに(笑)
宿の人に聞いたらやってるのをほとんど見たことがないけど、どうも工事関係者専用みたいな感じらしく、島民はほぼ行かない的なことを言ってました。
引き続き集落の散策をします。
島のお寺「長久寺」さんは初めて来ました。境内の左手に墓地が広がっていますが、その向こうは海が見えます。すごいいいロケーションの墓地です。
車に乗ってさらに南へ
その後再び車に乗り、島を一周する道路を走ります。
途中、見晴らしのいいところで止まったり、神社を見たりしますが、やっぱりほぼ誰ともすれ違いません。集落は島の北にありますが、南には山に植えられた椿の他、ほぼ何もないと言っていいかもしれません。
島には神社も多いです。どれも古びていて味わい深い。参道が玉石なのも島らしいですね。青ヶ島でも見かけました。
島の南には「阿豆佐和気命本宮(あずさわけのみことほんぐう)」という神社があります。集落にはここまで参拝に来るのに不便ということで遷座された神社があります。この祠から北に少し行くと阿豆佐和気命の陵墓と伝えられる旧跡もあるそうです。
島の南の園地まで来ました。ここからは新島や神津島が一望できます。
「前にこの島に来た時は何してたの?」と友人に聞かれました。
「その頃は利島ではまだドルフィンスイムは始まってなかったから、南の園地まで行って、キャンピングストーブで肉焼いて食って、近くの池でザリガニ釣りした」
「は???」
「池にたっくさんザリガニがいて、そのへんの笹抜いて先に肉くくりつけて釣ったんだよ!」
友人にも、ガイドの奈々さんにもこの話をにわかには信じてもらえませんでした。
島の南にある「南ヶ山園地」の池には、以前ここに来た時にザリガニがたくさんいることを確認しています。が、今回見てみたら池が濁っていることもあって姿を見かけません。
友人も池を漁って姿を探します。
ほら、いたでしょう!! ・・・一匹だけだけど。
前にザリガニ釣りした時は、池の縁にびっしりとまではいかないけど、かなりの数がいたんですよ!
宿の人の話だと、昔どこかの先生がザリガニを持ってきて池に放ったのが増えた、とのことらしいですが・・・。
その後はさらに島の東側に回ります。
今回お借りした宿の軽ワゴン。
利島は島中に椿の木が植わっていて、質の高い「椿油」を作っていることでも有名。さらに、その椿の木を使った「椿炭」も作っているんだとか。炭焼小屋の前を通りかかりました。
椿の実。熟し切ると中身が爆ぜて種が落ちます。その種を拾って乾燥させて、蒸してから絞って油を取ります。
椿の種を干しているところがありました。
お借りした車の中にもなぜか椿の種が。
前に利島に来た時は、歩いて島を一周したんですが、やっぱり車だとあっという間ですねー。以前と変わらず他の人とすれ違わない静かな島でした。(続きます)
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