「青ヶ島」旅 その13 島の暮らしぶりについて話を伺う
旅をしていると普段塞ぎがちな気持ちが開いていく瞬間というのがあると感じます。どうも、いづやん(@izuyan)です。「青ヶ島」旅の第13回、島に来て三日目の後半です。天候不良で足止めされてもそんな気分になれた島でのお話です。
十一屋酒店のお母さんに車に載せてもらってすぐそこの図書館まで連れて行ってもらいます。図書館は役場の敷地内にあります。コンクリの平屋に「集会室・図書・武道館」と書かれている建物がそうです。
結構立派な図書館
入り口をくぐると、小さな島にあるにしては結構立派な室内です。数列の本棚が部屋の奥へ続いています。入り口から対角線の一番向こうには昔の青ヶ島で使われていた道具が展示してあって、ちょっとした郷土資料館のよう。
司書と思しき女性がいらしたので、島の資料が読めますか?と聞いたら、色々おすすめを教えてもらえました。
面白そうな島の本を数冊もってテーブルについたものの、結局その司書?の女性と話し込んでしまいました。青ヶ島出身でなんと川口に住んでいたこともあるとか。詳しい場所を聞いたら僕が今住んでいるところとかなり近い。ご主人が青ヶ島が気に入ってしまって戻ってきたそう。本職は学校の栄養士さんで、学校がお休みの時に司書の代わりをしているとか。青ヶ島の良さをいろいろ教わります。
島の暮らしぶり
買い物が不便じゃないかと聞いたら、実はネットが使えるようになってホントに便利になっているとのこと。結構みんなヨーカドーネットスーパーなんかを普通に利用しているそうです。
昭和30年代の資料を読むと、今は天国かと思うくらい暮らしは楽になったと実感できると言っていました。それでも、北海道のカニなんかの産地直送の冷凍物、生鮮物は日にちの関係で送ってもらうのは無理なのでそれは残念で仕方ない。船が接岸しなかったら港に置きっぱなしなので傷んじゃいますしね。
この図書館は島の子どもたちの安心して遊べる場所だとか。島にはほとんど浜がないので海で泳ぐには三宝港ですが、大人と一緒じゃないと危険とのこと。すぐそこは外海ですものね。いつもは学校のプールが夏休み期間中解放されているのでそこに行っているそうです。学校が終わったら基本みんなここに遊びに来るそうです。働いている両親もここなら安心できますね。
ただ、決まりで飲み食いは館内でできないので、いちいち外に出てみんな済ませてるそうです。不便で可哀想と言っていました。こうやって話しをしていてもお茶できないしとも。
牛祭り
青ヶ島随一のお祭「牛祭り」についても聞きました。青ヶ島では昔から肉牛の生産もしていて、かなり美味い肉になるとかで、毎年8月10日に島の牛の品評会をする。その一環でみんなが楽しめるお祭りをするということです。その日には島外からたくさんの人がやってきて、船も臨時便が出るほど。島は一年で一番にぎやかになります。
島でいろんな人に話しかけられた、と言ったら、青ヶ島の人はそういう気質があるそうです。島外の人は必ずわかりますしね。
図書館の壁には「青ヶ島かるた」が貼られていました。若干こじつけもあるそうですが、全部覚えたらそれだけで青ヶ島通でしょう。
そうそう、青ヶ島は基本涼しいけど、やっぱり湿度は相当に高いらしいです。移り住む時に除湿器の持ち込みは必須とまで言ってました(笑)
図書館は島の子供の溜まり場
図書館で話し込んでいたらすっかり夕方になりました。島の子どもたちがやってきて賑やかになります。みんなちゃんと挨拶して部屋に入ってきます。出る時に玄関を見たら靴が綺麗に揃えられていました。あちこちの島に行っていますが、島の子たちはどこでも礼儀正しい子が多いんですよね。そういうのを見るとなんだか嬉しくなります。
思わぬ島滞在延長の日でしたが色んな人と話せて、図らずも青ヶ島に来て一番楽しい日となりました。これも旅の醍醐味ですよね。
帰りにヘリポートに寄ってみました。明日はここから八丈島に戻る予定です。(続きます)
他媒体への掲載をご希望の場合は、ページ下のフォームからご連絡ください。
コメントする